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菅野よう子×神山健治×渡辺信一郎『音楽がアニメーションをどう変えるか』第2部

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うまく映像と音楽が合ったときって、鳴っていたことに気がつかなかったりするんです(神山)

佐藤:さて、このシンポジウムもそろそろ終わりですが、僕らのやりたかったことって、お客さんに伝わったんでしょうか。

菅野:私は、音楽の付け方に正解はないと思うんですよね。「これでなくてはいけない」という音楽なんてないんです。今日の遊びを通して、映像に音楽を付ける可能性がこんなにもあるんだ、ということを感じていただけていれば嬉しいです。


菅野よう子×神山健治×渡辺信一郎『音楽がアニメーションをどう変えるか』

渡辺:それにしても、すごく真剣に遊びましたね。僕、昨日、夜中の4時まで選曲してましたから。普段、音楽を付ける際に僕らが行っている、試行錯誤のプロセスをお見せできてよかったです。

神山:ちなみに、「ダビング」という、セリフと効果音と音楽をミックスする作業があるんですが、僕はダビングの初見のときが、音楽を修正する最後のチャンスだと思っているんですよ。音響監督と事前に打ち合わせをして、あらかじめ映像に音楽を貼っておいてもらったものを、徹夜明けに見たりするわけです。そうすると、一回目を聴き逃してしまった場合、音楽が合っているのかそうでないのか分からなくなっちゃうんですよね。それは避けなきゃいけない。

あと、ちょっとヘンな言い方ですが、うまく音楽の合った映像を観たときって、すごく感動するんだけど、振り返ってみると音楽が鳴っていたことに気がつかないことってありませんか。

渡辺:ああ、ありますね。

神山:そういう映像に仕上がったときは、「うまくいったな」って思うんですよ。

音楽がアニメーションを「どうにでも変える」(佐藤)

佐藤:このシンポジウムのテーマ、『音楽がアニメーションをどう変えるか』に戻ると、結論としては、音楽はアニメーションを「どうにでも変える」、ということになりそうですね(笑)。でも、逆もあると思うんです。なぜなら、菅野さんは以前、こうおっしゃっていたからです。「映像があって初めて、私の曲が生まれる」。

菅野:ええ。それは、本当にそうなんですよね。

佐藤:じゃあ、最後に一言ずついただいてもいいですか?

神山:今日は、本当は仕事がものすごく忙しかったんですけれども、浜松まで来た甲斐がありました。改めて、音楽の可能性を再認識することができましたね。

渡辺:本当は徹夜でもっとたくさんの曲を選んでいたんですが、プログラムが押してしまい、発表できませんでした…。そのことがショックで、来た甲斐がなかったなあ、と思います(笑)。いや、それは冗談で、意外にウケてよかったな、と安心してます。来た甲斐がありました。ありがとうございました。

菅野:(お客さんに)皆さん、今日はお越しくださいましてありがとうございました。お三方も、自分の仕事を放り出して(笑)、映像と音楽を合わせる遊びに付き合っていただきましてどうもありがとうございました。私も楽しかったです。

菅野よう子×神山健治×渡辺信一郎『音楽がアニメーションをどう変えるか』

佐藤:というわけで、今回のシンポジウムはお開きです。皆さんがこれをきっかけに、映像と音楽の関係について、より深く考えていただけるきっかけになれば幸いです。長時間にわたりお付き合いくださいまして、本当にありがとうございました!

(会場から大きな拍手)

CINRA編集部

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