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マヒルノ インタビュー
CINRAでもたびたび取り上げてきたマヒルノが、つ〜いに公式盤をリリースした。どんだけ待ったか分らないけれど、とにかく「待望」のリリースであることに間違いなし。ということで、ギター&ボーカルであり作曲の核を担う赤倉・大竹両氏にお話を伺って参りました。このバンドが生み出す音楽は、現代のロックがどこかに置き忘れてしまった非日常的な世界観を、圧倒的なスケールで体感させてくれる。まだ若いにも関わらず、玄人まで唸らせてしまうロックバンド、マヒルノにご注目あれ!
(インタビュー・テキスト:柏井万作)
赤倉滋(Vo,G)大竹康範(G,Vo)河野岳人(B,cho)張江浩司(Ds)の四人組。2005年夏、東京にて結成。以来、怒濤の数のステージアクトをこなし、見た者の脳裏に強烈な碑銘を刻み続けている。これまでに自主音源を3枚リリース、そのセールスは2000枚を超える。縦横無尽な活動と、とてつもなく大きな世界観から、あらゆる世代/シーンのアーティストとの共演/共感も獲得してきた。結成から3年、満を持してデビュー。
mahiruno
MySpace.com - MAHIRUNO
人と同じだと嫌だし、予定調和がつまらないと思うし。
なんというか、それが音楽をやる上で基本な気がしますけどね。
─マヒルノ、遂に公式盤のリリースですね!自主制作盤がバカ売れしてたから、公式リリースを待ち望んでいた人も多いと思います。自主制作盤ってどれくらい売れたんですか?
赤倉:今まで出した3作の合計だと、二千数百枚は売ったと思いますね。
─それ、もの凄い数字だと思うんですよね。特にマヒルノの音楽性って、売れ線とは一線を画していると思いますし。

写真:赤倉
赤倉:ライブハウスの人とか、バンドマンとか、レコードショップの人とか、みんながプッシュしてくれたんですよね。メンバーに名の知れた人がいるわけでもないし、何の背景もないところから始めたバンドなので、すごくありがたいです。
─こんな個性的なロックバンドは他にないし、若いのに演奏も威力があって、「何だこのバンドは!」ってみんなが思ったと思うんですよ。とにかくオリジナリティーがありますよね。
赤倉:基本的にものすごい天邪鬼で(笑)。普通だったらこうする、というものにことごとく違和感を感じるんです。それで結果的に、どんどん変に、キテレツな感じになっていく。
大竹:人と同じだと嫌だし、予定調和がつまらないと思うし。なんというか、それが音楽をやる上で基本な気がしますけどね。
─もちろんみんな個性は求めると思いますが、獲得できているのは一握りの人たちだけですよね。
赤倉:他のバンドと比較されるような立ち位置には、あんまりいたくないんですよね。できれば、そういう物差しみたいなものが生まれないところで頑張っていきたいと思って。限りある一生の中で音楽をやっているんだから、ワンアンドオンリーなものを作りたいじゃないですか。それで、色んな人に気に入ってもらえれば本当に嬉しいし。

─飛び抜けたオリジナリティーを持ったバンドがなかなか出て来ない背景には、狭い範囲でバンドとバンドが影響され合い過ぎちゃっているような気もするんですが、マヒルノにはそういう「誰かの影」を感じないですね。
大竹:僕と赤倉は特に周りを気にしないですね。二人ともそんなライブハウスにも行かないし。僕は本当に好きなように、直感的に作るんですよ。音楽って肉体的なものだと思ってるから、あんまり深く考え込まないんです。その辺は赤倉とは対照的かもしれないけど。
赤倉:僕は歌詞も書くから考えて作る部分もあるんですけど、音楽から直接的に影響されることはほとんどないですね。本を読むのが好きなので、そういうところからインスピレーションを受けることが多いです。小説だと直接音楽には結び付かないから、受けた刺激を自分で翻訳するんですけど、そうやってワンクッションあったほうが使いやすいんですよね。
─今作だと、たとえばどんな小説から影響を受けているんですか?
赤倉:“橋”っていう曲があるんですけど、それはかなり直接的に引用していて、カフカの短編小説で『橋』という作品があるんですよ。影響されたポイントをすごい省略して説明すると、文章の語り手が、神様の目線っていうか、俯瞰した目線なんですよ。ところが突然、何の前置きもなく橋の目線にひっくり返るんです。自分の意思で橋がひっくり返っちゃった、という話なんですね。もともとこの曲は大竹くんがイントロのフレーズを持ってきて、そこに『橋』からのインスピレーションを重ねて、メロディーや歌詞を後から付けていきました。
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