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AOKI takamasa インタビュー
レディオヘッドのトム・ヨークもお気に入りに挙げるなど、日本を代表する電子音楽家となったAOKI takamasaが、HASYMOやSKETCH SHOWらのリミックスと、自身の曲のセルフ・リミックスで構成された初のリミックス集『FRACTALIZED』を、坂本龍一が主宰するcommmonsから発表した。フランスの数学者、ブノワ・マンデルブロが提唱した幾何学概念フラクタルを基に「FRACTALIZED」と定義されたリミックス作品は、「自分はミュージシャンではない」「自分が作っているのは現象」とするAOKI独自の哲学に貫かれ、ミニマルかつグルーヴィーな、唯一無二の仕上がりとなっている。大阪出身で、パリ、ベルリンと移り住み、写真家としても活動する、その自由な発想と行動力に裏打ちされた言葉の数々は、今という時代を生きるためのヒントである。
(インタビュー・テキスト:金子厚武 写真:柏井万作)
1976年大阪府出身、現在はドイツ・ベルリン在住。2001年初頭に自身にとってのファースト・アルバム『SILICOM』をリリースして以来、コンピューター/ソフトウェア・ベースの創作活動を中心としながら自らの方法論を常に冷静に見つめ続け、独自の音楽表現の領域を力強く押し拡げる気鋭のアーティスト。2008年、その才能を坂本龍一に認められ7作目となるアルバム『Private Party』を坂本龍一主宰のcommmons より発売。2010年1月、坂本龍一やSKETCH SHOW、HASYMO、半野喜弘の楽曲のリミックスと自身の楽曲のセルフ・リミックスを纏めたアルバム『FRACTALIZED』を発表。
AOKI takamasa_web_
MySpace AOKI takamasa
ずっとループし続けるようなリズムを僕は求めていて、そういう音楽って生きてるんですよね。
―リミックス・アルバムをリリースすることになった経緯から教えてください。
AOKI:これまでいっぱいリミックスをさせてもらってて、どのリミックスもすごく気に入っていたので、リミックス集を出したいなっていうのはずっと前からあったんですけど、出してもらえるレーベルがなかったんです。そうしたら、commmonsさんから「リミックス集どうですか?」って、ホントにパーフェクトなタイミングでお話をいただいて(笑)。
―過去のリミックスに加えて、自身の曲のセルフ・リミックスを収録したのはなぜですか?

AOKI:元々ライブ用として、ダンサブルなバージョンをいっぱい作ってたんですね。そうやって自分で自分の曲をリアレンジすることで、別の曲の発想が生まれたりとかもあったんで、結構エクササイズみたいな感じでやってて。その中の特に気に入ってるものを入れたって感じですね。
―曲の年代は結構バラバラですが、作品としての統一感はすごくありますね。
AOKI:昔からやりたいことは変わってなかったんだなって。ただ技術や知恵、いろんな人に教えてもらったノウハウが肉付けされて、もうちょっと音の輪郭がきれいになったり、整理整頓されてるとか、そういうレベルの差なんだと思います。
―選曲の基準は?
AOKI:より洗練されているというか、無駄がなくなっているもの。リミックスってどうしてもオリジナルに依存するので、オリジナルをどうより良く生かすかなんです。スペースシャトルにつけるブースターみたいな感じで、より高く飛ばす。オリジナルの曲のよさを利用させてもらって、洗練させるっていうか。
―その考え方が、「FRACTALIZED」?
AOKI:僕の中ではリミックスっていうより「FRACTALIZED」なんです。元々の曲はもちろん素晴らしいんですけど、それは自分のバイオリズムとは少し違う。例えば、坂本(龍一)さんの曲だったら、一音たりとも坂本さんの嫌いな音が入ってないわけじゃないですか? それは坂本さんそのもので、僕とはバイオリズムが違う。結局、しっくり来る音楽っていうのは、その人のバイオリズムに沿ったリズムを持ったものだと思うんですね。そのバイオリズムを音に落とし込むのが「FRACTALIZED」。人の音楽を勝手に自分のバイオリズムに変えるっていう、言い方によっては乱暴なことなんですけど、それが自分のやってることかなって。そもそも、フラクタルっていうのは、ズームインしてもズームアウトしても同じ模様が見えるっていう…
―海岸線とかですよね。
AOKI:そうです、そうです。そういうズームインしてもズームアウトしてもずっと続くリズムというか、そういうのに落とし込む作業ということで「FRACTALIZED」。宇宙物理学がすごく好きな韓国人の友達がベルリンにいて、彼と宇宙の話とかめっちゃするんですけど、彼に自分のリズムの概念を伝えたら、それはフラクタルの概念とすごく近いって教えてくれて。そこからそういうタイトルもいいなって。字面もいいし(笑)。
―AOKIさんってスティーヴ・ライヒお好きですよね? ライヒの音楽はフラクタルとの関連で語られることがありますが、そういった影響もあるといえますか?
AOKI:まさに、そうですね。最初と終わりがないというか、永久機関のようなリズムを作りたいんです。一度”完成”っていうスイッチが押されたとたん、ずっとループし続けるようなリズムを僕は求めていて、そういう音楽って生きてるんですよね。























