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「VOCA展2010」三宅砂織インタビュー

「VOCA展2010」三宅砂織インタビューをdel.icio.usに追加 このエントリーをはてなブックマークに追加 「VOCA展2010」三宅砂織インタビューをlivedoorクリップに追加 「VOCA展2010」三宅砂織インタビューをlivedoorクリップに追加 (2010/02/08)

全国の美術館学芸員、ジャーナリスト、研究者などに推薦された40歳以下の若手作家が平面作品の新作を出品するという方式で行われる「VOCA展2010」が、3月14日から30日まで上野の森美術館で開かれる。本年度の大賞であるVOCA賞に選ばれたのは、《内緒話》と《ベッド》の2作品を出した三宅砂織だ。このVOCA展は1994年に始まって以来、福田美蘭(1994年VOCA賞)、やなぎみわ(1999年VOCA賞)、村上隆(1994・2000年出品)、会田誠(1999年出品)、蜷川実花(2006年大原美術館賞)など国内外で活躍する作家が参加してきた。第一生命保険相互会社による企業メセナの一つとして、多くの若手作家がここでチャンスを得てきたと言えるだろう。このたび、制作活動が評価された三宅砂織に、作品制作に込める思いや受賞の感想などをお聞きした。

(インタビュー・テキスト:田中みずき 撮影:小林宏彰)

PROFILE

1975年、岐阜県生まれ。Royal College of Art(ロンドン)交換留学の後、2000年に京都市立芸術大学大学院美術研究科絵画専攻修了。絵画や版画を学び、在学中から画廊での個展や美術館でのグループ展で作品を発表。修了制作は大学院市長賞・買上賞となっている。町田市立国際版画美術館にパブリックコレクションがあるほか、2000年「神戸アートアニュアル」・2008年「Exhibition as media 2008 『LOCUS』」(神戸、神戸アートビレッジセンター)や「JAPAN NOW」展(ソウル、Inter Alia Art Company)への出品など積極的に作品制作と発表を行い、このほど2010年度のVOCA賞を受賞した。


現代美術の展望
『VOCA展2010−新しい平面の作家たち−』

現代美術の展望「VOCA展 −新しい平面の作家たち」公式サイト

2010年3月14日(日)〜3月30日(火)10:00〜17:00
※金曜日のみ19:00閉館、入場は閉館30分前まで
会場:上野の森美術館
※CINRA.NETだけの割引あり(詳細はインタビュー最後に掲載中)

無意識のうちに作品世界に誘いこもうとしているのかも知れません

─現代美術の世界で非常に注目を集める「VOCA展2010」でのVOCA賞受賞、おめでとうございます。出品作《内緒話》と《ベッド》の2点は、黒い背景に白色で女の子や寝具が表現されていますね。モチーフや表現方法が何か儚いものを感じさせて画面に見入ってしまいます。三宅さんの昔の作品でも「女の子」を描いたものが多くあったと思うのですが、このモチーフには特別な思い入れがあるのですか?

「VOCA展2010」三宅砂織インタビュー

三宅:モチーフは、ちょっと矛盾した要素を持っているものを選んでいるんです。少女に関しては、将来何にでもなれる未分化の存在である一方で、女性として運命がある程度決まっていたりしますよね。そういう、未分化の部分と決定的なものが両立しているようなモチーフに惹かれます。でも、少女だけに特別に重点を置いているわけではなくて、ベッドなどにもポイントを置いているんですよ。

─ベッドですか?

三宅:はい。布の流動感がある動きは、制作時の筆の大きな動きが活かされていて、また私の心のざわめきともオーバーラップしているんです。さらに、埋もれていくようで弾き返すもの、やわらかいのに面があるもの、何かを完全に覆ってしまうもの等、色々な要素を備えている点に惹かれています。エロチックなイメージもあるし、非常に深いモチーフだと思いますね。

─三宅さんの作品を見ていると、なんというか、「物語性」を感じるんですよね。


「VOCA展2010」三宅砂織インタビュー

三宅:それはよく言われます。観るかたが自由に想像して下さるのはもちろん良いのですが、実は私の中では、切り離された場面が突然目の前にある感じで、前後の展開等を考えているわけではないんです。永遠にこの状態か、あるいは瞬間的にこの状態があるというような「宙づり」のシーンというイメージです。でも、観てくださったかたはほとんど全員物語を考えてくれますね。私も無意識のうちに、作品世界へと誘いこもうとしているのかも知れません。

2/3ページ:フォトグラムの作品は「一枚きり」

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