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篠田千明(快快)× 喪服ちゃん(モエ・ジャパン社長)対談

篠田千明(快快)× 喪服ちゃん(モエ・ジャパン社長)対談をdel.icio.usに追加 このエントリーをはてなブックマークに追加 篠田千明(快快)× 喪服ちゃん(モエ・ジャパン社長)対談をlivedoorクリップに追加 篠田千明(快快)× 喪服ちゃん(モエ・ジャパン社長)対談をlivedoorクリップに追加 (2010/06/07)

快快の最新作『SHIBAHAMA』は、『芝浜』という古典落語を我流に解釈し、狂騒のアミューズメント・パークを芸術劇場に出現させている。その演出を手掛けた篠田千明が今回、対談相手に指名したのは、飲食店とライヴハウスが一体となったアキバの萌えビル、ディアステージを運営する女社長、喪服ちゃん。
元々は東京芸大で音楽を学び、現代美術のギャラリーで働いていたという喪服ちゃんは、日本オリジナルの音楽を追い求めるうちに秋葉原の電波ソングと出会い、秋葉原に通うようになる。現在は株式会社モエ・ジャパン代表取締役社長として、数々の地下アイドルやヒットCDを世に送り出すほか、秋葉原のディアステージに加え、DJバー・MOGRAの経営にも乗り出している。学園祭のような祝祭が夜毎繰り広げられるディアステージやMOGRAも、飲めや騒げやのどんちゃん騒ぎを作品に昇華させた『SHIBAHAMA』も、観客を巻き込んでライヴ感溢れる現場を作り出している、という意味で目指すところは似ているはず。

(インタビュー・テキスト:土佐有明 撮影:小林宏彰)

PROFILE

快快
2004年結成、(2008年4月1日に小指値〈koyubichi〉から快快に改名)
メンバー10人+サポートメンバーによる東京のカンパニー。ステージ、ダンスにとどまらず、常にたのしく新しい場を発信。今の複雑さに向かいながらいつのまにか幸福感に満たされてゆく作品性は、たくましい都市と人そのもの。2009サマーツアーでは、代表作『My name is I LOVE YOU』でヨーロッパ各国を巡る。NHKとのコラボドラマから、銭湯イベント、東京/アジアでのパーティオーガナイズ、spectacle in the farmやFestival / Tokyo09秋への参加、NADiff/a/p/a/r/tでの展示、BCCKS「天然文庫の100冊」シリーズからの書籍リリースまで、活動の幅は広がりつづけている。そんなfaifaiについたあだ名は、「Trash&Freshな日本の表現者」。
faifai-web
faifai (faifaijapan) on Twitter


喪服ちゃん
秋葉原にて萌え系ライブ&バー「ディアステージ」とアニソンDJバー「MOGRA」を運営する、株式会社モエ・ジャパン代表取締役社長。3歳からピアノを始め、国立音楽大学附属音楽高校ピアノ科にてクラシックピアノを学んだ後、東京芸術大学音楽学部音楽環境創造科にて様々な音楽に触れる。結果、なぜかアニソンに目覚める。その後、ニート期間をはさみつつ数ヶ月ごとに様々な職を転々とする。結果、秋葉原に漂流。アイドルとヲタクに囲まれた楽しい日々を過ごしている。
アキバで働くスク水社長のアメブロ
ディアステージ
MOGRA
喪服ちゃん on Twitter


落語『芝浜』ストーリー
酒ばかり飲んでちっとも働かない魚屋の男が海で大金の入った財布をひろい、喜んで家に帰り早速どんちゃん騒ぎをしたあげく寝てしまう。しかし次の日に女房にそれは夢だといわれ昨日の借金だけが残ってしまい一度は心中をしようとするが、女房に諭されて心機一転、酒を断って真面目に働き出す。すると三年後、思わぬ事態が発生する。…

『芝浜』の世界観を知るために、まず「3日間寝ない」ことにチャレンジした役者がいて(篠田)

─まずは篠田さんのほうから、『SHIBAHAMA』がどんな公演なのか喪服ちゃんに説明してもらいましょうか。最初に創作上のヒントになったのは、大友良英さんの『without records』っていう、ポータブル・レコード・プレイヤーを使ったインスタレーションだったそうですが。

篠田千明(快快)× 喪服ちゃん(モエ・ジャパン社長)対談
篠田千明

篠田:そうなんですよ……、って、実は見てないんですけど(笑)。まあ、見てないんだけど、話を聞いてインスパイアされまして。要するに、舞台上で人が何かを演じるだけじゃなくて、ただ物を動かすとか操作しているところを見せられないかなと思ったんですね。

ただ、それだとお話として理解しにくいから、少しは物語があったほうがいいかなって。しかも、自分たちで書いた新しい話より、古典がいいかもしれないと思って、落語を素材にしようと。けど、今回つくづく実感したんですけど、落語を毎日聞いてると、人間、もんのすごいダメになりますねー。

─なんだそりゃ?(笑)

篠田:いやいや、マジで。

喪服:それが落語に触れてみての結論ですか(笑)。

─確かに落語って、今回の原典になっている『芝浜』に限らず、ダメで間抜けな人がよく出てくるから、それに引きずられるっていうのはありそうだけど……。

篠田:うん。だから、『SHIBAHAMA』を作るにあたって、当時の江戸と今の東京がダブってる部分を知りたくて、街に出てフィールドワークを1週間やったんですよ。いろいろ考えてもしょうがないし、「とりあえずネタ拾ってこい!」みたいな感じで。でもね、その時の快快のメンバーのダメっぷりっといったら、まー、ひどいもんですよ。まず、役者の(山崎)皓司君が、3日間寝ないっていうのにチャレンジして。

喪服:なにソレ? まったく意味、分からないんですけど(笑)。

篠田:いや、『芝浜』には夢の話が出てくるから、ナチュラルにトリップしようっていうことだったと思うんですけど、でも、2日目で寝ちゃったらしくて(笑)。

喪服:ダメじゃん。できてないじゃん(笑)。


日替わりでゲストの人が毎回劇中に入って来たりするんです(篠田)

篠田:私は競馬に行ってみたんですよ。それこそ『芝浜』の話みたいに大金がいきなり儲かったことってないから、馬券が当たった人の反応を見てみたいと思って。でも、せっかくなんで自分も賭けようと思って、『芝浜』にかけて4-8に賭けたら、当たっちゃって!! それで、ちょうど同じ日に、美術の(佐々木)文美ちゃんもフィールドワークでパチンコに行ってたんだけど、彼女も勝っちゃったの。合流して、儲かった金でずーっと爆笑しながら飲んでたんですよ。

喪服:競馬にパチンコって、みんな考えることが一緒じゃないですか(笑)。一獲千金ばっかり狙って。底辺フィールドワーク(笑)。

篠田:底辺劇団ですから(笑)。でも、その体験も今回、劇中にお話として入ってくるんですよ。

─『芝浜』って主人公が偶然拾ったお金で酒飲んでどんちゃん騒ぎするわけですけど、その導入として実体験を織り込んでいる?

篠田:そうそう。今回、最後は一応ちゃんと演劇するんですけど、それ以外は大体そんな感じで、日替わりでゲストの人が毎回劇中に入って来たりするんです。「core of bells」っていうバンドが楽器を一切もたずに参加したりとか、「ウインドアンドウインドウズ」っていうラジオの収録をその場でやったり。借り物競争もあるし、百人斬りのパフォーマンスもあるし、板前さん呼んで実際に魚さばいてもらったりもするし。あと、フルーツ☆パンチっていう芸大生の……。

喪服:ああ、アイドル集団! 知ってますよ。メンバーの渡辺真子ちゃんと、昨日会ったばかり(笑)。かわいいですよね、AKB48の曲で踊ったりして。(喪服ちゃんが経営するDJバーの)MOGRAでもライヴをやってくれてるんですよ。フルーツ☆パンチ出るんだったら、その日に行きたいな。

2/4ページ:演劇って正直にいうと苦手っていうか、怖いんですよ(喪服ちゃん)

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