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ぼくのりりっくのぼうよみに質問攻め。でも何度もはぐらかされる

ぼくのりりっくのぼうよみに質問攻め。でも何度もはぐらかされる

ぼくのりりっくのぼうよみ『ディストピア』
インタビュー・テキスト
武田砂鉄
撮影:永峰拓也 編集:矢島由佳子

あまり何かに一生懸命になったことがないんですけれど……。

―言葉が出ないときはどうするんですか?

ぼくりり:もう一生音楽できないのかなぁ、もう引退しようかなぁ、レコード会社に電話しようかなぁ、みたいになる瞬間があり(笑)、でもまあいいかと思って遊んだりしているうちに、「あっ、これ書きたいかも」みたいに言葉が浮き上がってくるので、今はまだセーフなのかな、と思っています。

―その枯渇に恐怖を覚えることもあるんですか?

ぼくりり:たまにありますけど、でもその恐怖と向き合うためにも、色々なことをやろうとしています。今回の小説もその一環です。何かひとつで失敗しても大丈夫なようにしておきたいというか。ひとつのことに縛られたくないし、新しいことへのハードルは自分の中で低くしておきたいんです。「どうせ自分にはできない」じゃなく、「実はやってみたらできる」ってこと、ありますよね。とはいえ、あまり何かに一生懸命になったことがないんですけれど……。

―「頑張るのが一番楽だ!」みたいなシチュエーションに置かれるときってありますよね。そこでも懸命になってこなかったんですか。

ぼくりり:あっ、そういうときには頑張ります(笑)。

ぼくのりりっくのぼうよみ

―前回のインタビューで、「自分が何か書いたり歌ったり何かをすることで、人のビジョンが変わるとは思わない」という話もされていました。こうして、デビュー作が多くの人に届き、テレビに出て、ライブにも出て、その感覚に変化は生じましたか?

ぼくりり:いや、そんなに変わりはしないかな。僕の音楽を聴いてくれていても、別にそれは僕じゃなくてもよかったんだろうなって思います。別のバンドの人がその位置にあって、そのタイミングで聴いていたら、その人たちを好きになったのでは、って。もちろん、「好きだ」と言ってもらえるのは嬉しいですけど、「別にそんなにウェイト高くないでしょう」とも思います。

―今回、初回限定盤に「次作アルバム・アイデアノート」が封入されていますけど、その最後にも「適当にぱらぱらめくってもらえたら嬉しいです」なんて書かれている。そういう、はぐらかして引く感じが常にありますよね。

次作アイデアノート
次作アイデアノート

ぼくりり:押し付けるのが怖いんですよね。拒否されたら嫌だなぁ、みたいな。

―はぐらかして引くことが続くと、相手側で突然、不信感に変わってしまう可能性もありますよね。そちらの方が怖くないですか?

ぼくりり:でも僕はコンテンツ自体を用意するだけで、どう味わうかは任せます、っていう考えなんです。

―極端な話をしますが、死にたいと思うほど悩んでいたけれど、ぼくりりさんの曲聴いて生きようと思いました、みたいな話が届いたとしたらどうですか? つまり、自分の曲や言葉によって誰かの感情が大きく動かされたとしたら。

ぼくりり:「わぁ、すごい」です。でも、むしろ、僕の歌詞や小説を読んだら暗い気分になるんじゃないんですかね……。

―いや逆に僕は、ただひたすら前向きな歌を耳にするほうが暗い気持ちになりますよ。

ぼくりり:めっちゃウケる(笑)。

―提示されている言葉って、反比例というか、反作用というか、想定していた間逆の作用をもたらす可能性がありますよね。

ぼくりり:どう受け取っても構わない、とても自由です。とにかくあまり、他人をどうこうしようとは思っていないんです。自由に受け取って欲しいな、と思います。

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リリース情報

ぼくのりりっくのぼうよみ『ディストピア』初回限定盤
ぼくのりりっくのぼうよみ
『ディストピア』初回限定盤(CD)

2016年7月20日(水)発売
価格:1,728円(税込)
VIZL-1012

1. Newspeak
2. noiseful world
3. Water boarding
4. sub/objective(remix)
※書き下ろし短編小説、次作アイデアノート封入

ぼくのりりっくのぼうよみ『ディストピア』通常盤
ぼくのりりっくのぼうよみ
『ディストピア』通常盤(CD)

2016年7月20日(水)発売
価格:1,296円(税込)
VICL-37199

1. Newspeak
2. noiseful world
3. Water boarding
4. sub/objective(remix)

プロフィール

ぼくのりりっくのぼうよみ
ぼくのりりっくのぼうよみ

この春高校を卒業したばかりの大学一年生、18歳。早くより「ぼくのりりっくのぼうよみ」、「紫外線」の名前で動画サイト等に投稿を開始。高校2年生の時、10代向けでは日本最大級のオーディションである「閃光ライオット」に応募、ファイナリストに選ばれる。提携番組であるTOKYO FM『SCHOOL OF LOCK!』で才能を高く評価されたことで一躍脚光を浴び、高校3年生だった2015年12月、1stアルバム『hollow world』でメジャーデビューを果たす。その卓越した言語力に裏打ちされたリリック、唯一無二の素晴らしい歌声、ラッパー/ボーカリストとしての表現力が大きな話題を集め、日本の音楽シーンに一石を投じる新たな才能の登場として、各方面から大きな注目を集めている。

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