cinra mail-magazine「真裸」 contents
VOL.130
発行日 2007年7月2日 発行数682部
※このHTMLメールはインターネットに接続した状態でご覧ください
2007 7/02 (MON)
from cinra
cinra magazine vol.14完成!
文:杉浦太一

先月末、cinra magazine vol.14が完成しました! 今頃海外でプレスされていることでしょう。7月20日に発行し、全国に無料配布&web公開をするのでお楽しみに!

今回は「ハングリー 〜ものたりない時代にしたくない〜」というテーマの下、ART、MUSIC、MOVIE、STAGE、BOOKなど、それぞれのジャンルで様々な提案や主張を繰り出しています。本メルマガ、今月のマンスリーコラムは各ジャンルのチーフエディターが入れ替わり担当し、今回のcinra magazineの企画への想いを熱く語りますので、是非ご覧ください!

ふと気づくと、2007年も半分が過ぎました。いつも通り時間の経過の早さに驚くものの、後半戦も飛ばしていきたいと思います。暑くなってきましたが、みなさまお体にはお気をつけて!


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News Of This Week
MUSIC
pasadenaが横須賀美術館にてスペシャルライブ

昨年青森県立美術館にて好評のもと終了した縄文と現代展にも展示されていたヤノベケンジのジャイアント・トらやんが今度は横須賀美術館に登場。ファイナルイベントにcinra magazine vol.6に収録されたpasadenaとMASによるスペシャルライブが開催される。


MOVIE
STREETギャラリーOPEN

桜木町ON THE WALL、リーガルウォールなどで知られるNPO法人KOMPOSITIONが、6月30日より渋谷でギャラリーの運営を開始する。

渋谷センター街を歩くと、右側にグラフィティで塗りたくられた建物が現れる。これがKOMPOSITIONが活動の一環で企画・実施した「渋ビルヂング」。この建物の4Fと5Fの2フロアでギャラリー「SCENE」を開始することになった。

次回の7月20日開催のEXPOP!!!!!にも出演してくださる同団体の代表、寺井さんは「一般客がストリート文化を楽しみ、購入するという『アートシーン』をここから根付かせていきたい」という思いで立ち上げたとのこと。

オープニングは「Hiro x Inoue Jun」による企画展で、今後の展開が楽しみだ。

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7月度マンスリーコラム
「cinra magazine vol.14のススメ」
第1回 MOVIE特集『たべる』
文:早川すみれ
ほとんどの映画に出てくる食べるシーン。一人でモソモソ食べていたり、誰かと楽しく食べていたり、その風景は映画によってさまざま。それを見ていて、ふと思った。なんで人は食べるんだろう・・・。どんなに偉くてもどんなにバカでも、どんな人でも腹は減る。腹は減るし、食べなきゃ生きていけないのはわかるけど、「食べる」ってことはそれだけなのか、と思ったのが今回の企画の発想。生きるための単なる栄養補給にすぎないのなら、雰囲気や味にそうこだわる必要もなさそうだけど、どうやらそうでもなさそうだ。ひとりより、誰かと食べる方がおいしく感じることがあるし、楽しい食事は何度でもと思う。食事の味はもちろん、その場の雰囲気や会話まで味わうのが「食べる」ということなのかもしれない。映画のなかの食べるシーンを見てみると、そこには人と人との距離感や温度が見てとれた。高熱、平熱、低温・・・、「食」で計れた人の温度にぽっかりと浮かびあがった「コミュニケーション」という言葉。人と人とのコミュニケーションが希薄になり人に飢える現代に、映画で愛をサプリメント! 食べる意味を問い直し、人の温度を感じてみたい。

また今回はおまけコンテンツで、前々号より続く自主制作映像も。久しぶりに会った旧友が、食事をしながらそのブランクを取り戻していく。その様子をドキュメンタリーにしてみた。あるようでなかった、他人の食事の風景をご覧あれ。さらに、気になる映画の気になる食べ物を実際に作ってみた。おいしいのか、そうでもないのか、それは作って食べてみてのお楽しみ。おいしい映画をいただきまーす。

cinra magazine vol.14は7月20日発行です!お楽しみに!

http://cinra-magazine.net/

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書評
田中 泯,「海やまのあひだ」写真=岡田正人 工作舎,2007

「私は地を這う前衛である」という言葉を持つ舞踊家がいる。現代東京の負の集約ともいえる夢の島のゴミ山の上で芸術家は身をよじらせる。彼はまたペニスサック1つ身につけた裸一貫で路上でブリッジをする。そして自然あふれる山奥の木陰で優しく踊り、そして狂おしく自らの理念を世界からあつまるダンサーたちと共同体をつくり探求する。田中 泯(たなか・みん)は路上から映画まで幅広く活躍する作家だ。被写体の縦横無尽に現代文明をひたすら『這い続ける』その歩みを追ったのは写真家の岡田正人(おかだ・まさと)。田中を75年から追いかけ続け、惜しまれながらも06年に他界した。岡田の田中に対する想いは「なにやら『原初的な感じ』がむき出しにされているのだ」という一文に込められている。

踊り手の肉体は易しいようで実は難しい被写体である。いざ撮影してみると同じような場面が並ぶし、演出に頼っていては退屈な写真になってしまう。対象との距離や撮影者の人間性まで全て赤裸々に作品の上に暴露される。その至難な対象に向けて、岡田の写真が立ち上げたのは、特にモノクロ写真で切り出す対象の姿の向こうに、ソリッドでありながらも、肉体の温かみを忘れないドラマだった。社会学者のジャン・ボードリアールが発表した写真は機械文明を美しく捕捉するが、常に<死>の臭いがつきまとう。岡田は夢の島など今でも語り草になる過酷な撮影を繰り返しながら、硬質な質感と生の肉体の狭間に現代社会を生きる人々の<生>の源流、踊りの詩学の源を見出そうとしていたのかもしれない。岡田の死後も、田中はただひたすら踊り続けていく。

70年代、それは岡田と田中、松岡正剛、それぞれの生きる道が交差した頃だった。それから時は流れ30年、エディトリアルワーク、フォトワーク、そして踊り、そのいずれもが欠けても完成できない、1つの緊張感あふれる地平を形にした写真集が世に送り出された。この本は、もはやいかなるアイドル・タレントがヌードになってもセンセーショナルではない、書物も写真もまるで死んだような現代日本に対するパワフルな一撃である。

田中泯 オフィシャルサイト
書籍Webpage

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時事コラム「全裸-zenra-」
No. 130
(自分も含め)ずさんな人達
文:武田浩和

社会保険庁のずさんな仕事っぷりには呆れっぱなしだが、かといってこのお詫び方法はいかがなものか。夏のボーナスを職員全体で返納するという。安倍首相はじめ閣僚にもこの動きは広まり、国民感情に配慮する最善策と判断したようだ。新聞の社説は当然だと書く。牛ミンチの偽装が発覚したミートホープは従業員が全員解雇された。民間ならこれが当然で、ボーナス返納など当たり前だと書く。しかし、安倍首相の返納など、参院選に向けての「反省(仮)」のパフォーマンスに過ぎないのだから、社会保険庁としても、反省の仕方を思い付かなかったからといって職員全体の返納を見せつけてくるのはどうなのか。やはり、管理職以上にとどめるべきである。若い末端の社員は不満かもしれないが甘受すべき、と社説は書いているが、国民目線の厳しさを反映させるやり方として「入社数年社員のボーナス没収」が有効だとは思えない。すみません!すみません!ボーナスもらわないで改めます!ほらほら、おまえらも没収!という案は、これもまた僕には「ずさん」と感じる。

PSE法(電気用品安全法)が施行されたのは、2001年。国の検査を経た電気用品にPSEマークを付けさせ、それ以外の電気用品を販売できなくさせる法律である。臨時措置として施行から5〜10年は旧表示のままで販売できるとしたのだが、電子楽器などの臨時措置の終了期間となった昨年の春に、法律そのものの認知不足もあって音楽業界を中心に反対活動が起こった。その運動の力もあって、とりあえずイイっすよという暫定措置が取られていたのだが、今回、以後の調査結果として「経済産業省が中古品の実態を調べたところ、旧電気用品取締法に適合した旧表示品も、電気用品安全法に適合したPSEマーク付き品も安全性には変わりがないことが確認できたという」のである。要するに、やっぱ大丈夫でしたって事。でもって経済産業省製品安全課のコメントは「認識が十分ではなかった」だそうである。楽器産業にとって中古品は宝の山である。具体的に、奏でる音という観点に立っても、それらは音楽一つ一つの旨みを引き立てる。十分でない認識のもとに試行された法律に、産まれるはずだった音楽が消されていたかもしれないのだ。だからこそ、この「やっぱ大丈夫でした」にも思いっきり噛み付いていくべきだと思うのである。

自殺の名所、ゴールデンゲート・ブリッジを1年間定点観測、2週間に1人の割合で自殺するこの橋から身を投げる映像と共に、肉親や友人や一命を取り留めた青年に話を聞くドキュメンタリー映画「ブリッジ」を観た。橋から飛び降りるその瞬間をとらえ、そのまま流す。衝撃的ではある。観賞後、自分の胸に手を当ててみれば、「この映像が見たかったのだな」と気付く。しかし、この映画は水面に浮上し変形した遺体を映そうとはしない。もしかしたら息子や知人をかばう為に自殺に特別な意味付けを試みようとしている関係者の談に、その映像はオマケ的に使われる。僕はこの映画を「つまらない」と感じた。しかし何故つまらなかったかといえば、予告編等で散々使われていた飛び降り自殺の映像はあくまでもバックボーンを語る餌でしかなかったからだ。その映像が見たかった自分の動機はことごとく不純だったと認める。一緒に観にいった友人が「自殺するってこと自体に何の葛藤も感じられなかった気がする」と聞かされ頷いた。この映画自体はメッセージを持っていない。観た各々にこの映像と談話を与えて、どう処理するかは貴方次第というやり方、この映画自体の「身投げ」は、自分の動機と同程度にずさんだった。

映画「ブリッジ」ホームページ
http://www.the-bridge-movie.com/

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EXPOP!!!!! volume4

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特集 vol.27 グラフィティNIPPON流

特集vol.26 TOKYO遊びケイカク vol.2

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