戦後の日本を見つめ続けた反骨の報道写真家・福島菊次郎のドキュメンタリー映画

報道写真家・福島菊次郎に密着したドキュメンタリー映画『ニッポンの嘘 報道写真家 福島菊次郎90歳』が、8月4日から東京・銀座シネパトス、新宿K's cinema、広島・八丁座ほか全国で順次公開される。

1921年に山口で生まれた福島菊次郎は、敗戦後の広島で被爆者家族の苦悩を10年にわたり捉えた作品を発表して注目を集めたことを皮切りに、三里塚闘争、東大安田講堂、1970年安保闘争、あさま山荘事件、水俣病事件など多くの事件を撮影。写真撮影のためには手段を選ばず、自衛隊内部に潜入取材して隠し撮りし、作品発表後に暴漢に襲われ家を放火されるといった事件も起きている。これまでに約6,000点もの写真を発表し、12冊の写真集を刊行している。

同作は、胃がんを患ったことで自身の死を意識しはじめた福島が、東日本大震災後に福島第一原発事故の現場に向かう様子を描いた作品。監督はテレビドキュメンタリーを多く演出してきた長谷川三郎、朗読は俳優の大杉漣が担当している。

なお、同作についてジャーナリストの田原総一朗は「この強靭さは何なのか。福島菊次郎について知れば知るほど、私自身がなさけなくなる」と賛辞を送っている。また、是枝裕和監督は、「カメラマンは、何故、どんな気持ちで被写体に寄り添い、シャッターを切るのか?そんな本質的な問いに対する見事な答えが、この作品の中には、ある」とコメントしている。

『ニッポンの嘘 報道写真家 福島菊次郎90歳』

2012年8月4日(土)より銀座シネパトス、新宿K's cinema、広島・八丁座ほか全国で順次公開
監督:長谷川三郎
朗読:大杉漣
配給:ビターズ・エンド

(画像:©2012『ニッポンの嘘 報道写真家 福島菊次郎90歳』製作委員会)

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