路上観察から見える表現のあり方探る展覧会、大竹伸朗×都築響一トークも

「考現学」以後に見出された路上表現を紹介する展覧会『路上と観察をめぐる表現史―考現学以後』が、1月26日から広島の広島市現代美術館で開催される。

関東大震災直後に街頭やバラックの調査を行った民家の研究家・今和次郎と、のちに舞台美術家として活躍する吉田謙吉によって提唱された「考現学」は、市井の人々の生活や風俗を様々な角度から調査し、考察する学問。同展では、美術や建築などの分野に広がっていった考現学を出発点に据え、戦前から現代にかけて観察者たちが路上に見出した創作物を紹介すると共に、様々なアプローチを通して「観察と発見」という行為が表現として成立していく様子を検証していく。

出品者は、赤瀬川原平や藤森照信、南伸坊らを中心に結成された路上観察学会をはじめ、トマソン観測センター、岡本太郎、都築響一、チーム・メイド・イン・トーキョー、1960年代後半に学生たちによって結成されたコンペイトウや遺留品研究所、さらに同展のために数回にわたり広島でリサーチを行った下道基行ら時代やジャンルを越えた顔ぶれとなる。また、会期中には講演会やワークショップなど関連イベントが多数開催される。


『路上と観察をめぐる表現史―考現学以後』

2013年1月26日(土)~4月7日(日)
会場:広島県 広島市現代美術館
時間:10:00~17:00、3月26日~4月5日は10:00~19:00(入場は閉館30分前まで)
出展作家:
今和次郎
吉田謙吉
木村荘八
岡本太郎
コンペイトウ
遺留品研究所
赤瀬川原平
トマソン観測センター
林丈二
一木努
路上観察学会
大竹伸朗
都築響一
チーム・メイド・イン・トーキョー(アトリエ・ワン+黒田潤三)
ログズギャラリー
下道基行
ほか
休館日:月曜日、2月12日(2月11日は開館)
料金:一般1,000円 大学生700円 高校生500円 小中学生・65歳以上無料

『路上観察学会 トークショー』
2013年1月27日(日)14:00~16:00(13:30開場)
会場:広島県 広島市現代美術館 ミュージアムスタジオ
出演:
藤森照信
林丈二
南伸坊
松田哲夫
定員:130名(開催当日10:00より受付にて整理券を配布)
料金:無料(要展覧会チケット、半券可)

『下道基行 ワークショップ「見えない風景」』
2013年2月10日(日)10:30~16:00
会場:広島県 広島市内
講師:下道基行
対象:中学生以上
定員:15名(要事前申込み)
料金:無料

『大竹伸朗×都築響一 対談』
2013年2月16日(土)14:00~15:30(13:30開場)
会場:広島県 広島市現代美術館 ミュージアムスタジオ
定員:130名(開催当日10:00より受付にて整理券を配布)
料金:無料(要展覧会チケット、半券可)

『アトリエ・ワン 講演会』
2013年3月30日(土)14:00~15:30(13:30開場)
会場:広島県 広島市現代美術館 ミュージアムスタジオ
定員:130名(開催当日10:00より受付にて整理券を配布)
料金:無料(要展覧会チケット、半券可)

『ログズギャラリー「農民車」試走会』
2013年4月7日(日)14:00~15:30
会場:広島県 広島市現代美術館 サービスヤード
料金:無料(事前申込み不要)

『学芸員によるギャラリー・トーク』
2013年1月26日(土)、3月2日(土)いずれも14:00~15:00
会場:広島県 広島市現代美術館

(画像上から:今和次郎『索引』(東京銀座街風俗記録より)1925、都築響一『ハニベ巌窟院』(珍日本紀行)1994 東京都写真美術館蔵 ©Kyoichi Tsuzuki、下道基行『bridge』より 2011 ©Motoyuki Shitamichi、林丈二『勇ましい蔵』1988 ©Joji Hayashi)

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