生と性を描いた仏女性作家の伝記映画、ボーヴォワールとの交流も描く

実在の女性作家ヴィオレット・ルデュックの半生を描いた映画『ヴィオレット-ある作家の肖像-』が、12月19日から東京・神保町の岩波ホールほか全国で順次公開される。

1907年に私生児として生まれたヴィオレットは、『第二の性』などで知られる作家シモーヌ・ド・ボーヴォワールに才能を認められ、1946年に女性として初めて自分自身の生と性を赤裸々に描いたと言われる処女作『窒息』を出版。その後、『ボーヴォワールの女友達』『私生児』などの作品を発表した。

映画では、生涯にわたって続いたボーヴォワールとの関係をはじめ、アルベール・カミュをはじめとする小説家たちに絶賛された『窒息』が世間に認められず、精神的に傷ついたヴィオレットの姿、さらにパリからプロヴァンスへ移り住み、自らの集大成ともいえる新作『私生児』の執筆を開始する様子などが描かれる。また、ジャン=ポール・サルトル、ジャン・コクトー、ジャン・ジュネらが出入りする出版社ガリマールをはじめ、当時のフランス文学界が描写されている点も見どころとなる。

主演はエマニュエル・ドゥヴォス。鼻にコンプレックスを持っていたヴィオレットを演じるため、ドゥヴォスは付け鼻をつけて出演している。監督は、フランスの女流画家セラフィーヌ・ルイの生涯を描いた伝記映画『セラフィーヌの庭』で『セザール賞』最優秀作品賞に輝いたマルタン・プロヴォが務めている。

作品情報

『ヴィオレット-ある作家の肖像-』

2015年12月19日(土)から東京・神保町の岩波ホールほか全国順次公開
監督・脚本:マルタン・プロヴォ
出演:
エマニュエル・ドゥヴォス
サンドリーヌ・キベルラン
オリヴィエ・グルメ
ジャック・ボナフェ
オリヴィエ・ピィ
配給:ムヴィオラ

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