
2011年3月の終わりにボランティアに出かけてから、私たちはずっと同じことを続けています。それは「何も無くなった」と言われたその土地を訪ね、「本当にそうなのか?」という問いをこっそりと抱きながら、そこにあったさまざまな痕跡や、新たに生まれ出て来たことばを集めるということです。
本展では、駆け足で過ごして来たおよそ5年の時間を、私たちがつくって来たさまざまな記録物を通して振り返ります。その過程で、「記録出来たと考えていたけどこぼれ落ちていたもの」や、「むしろこんなにも映っていたもの」に気づいたりするかもしれません。またそれらは、私たちではない誰かの目に触れることで、より鮮やかになることを感じています。5年を間近に控えたいま、このあたらしい空白の場で、誰かと出会えたら、と思っています。(3がつ11にちをわすれないためにセンターウェブサイトより)