『ライン(国境)の向こう』は、歴史的な事件を題材に扱った作品を発表し、『第21回読売演劇大賞』選考委員特別賞や『第49回紀伊國屋演劇賞』団体賞を受賞した劇団チョコレートケーキと、近藤芳正が一人で立ち上げたバンダ・ラ・コンチャンの合同公演。
同作の舞台となるのは、ポツダム宣言の受諾を拒否したことで本土決戦を迎え、関東以南はアメリカ軍、北海道・東北地方はソビエト軍に統治されてしまった架空の日本。ある日突然国境線を引かれた小さな集落の人々と、彼らに迫る歴史の波を描いた作品だ。
出演者には近藤をはじめ、戸田恵子、高田聖子(劇団☆新感線)、声優としてアニメ『黒子のバスケ』の主人公・黒子テツヤ役などを演じた小野賢章、押井守監督作『東京無国籍少女』で映画初主演を果たした清野菜名らが名を連ねている。
同作の演出を手掛けるのは、劇団チョコレートケーキの演出家・俳優の日澤雄介。脚本は、日澤と同じく劇団チョコレートケーキに所属する古川健が担当する。