トンコハウスは、堤大介とロバート・コンドウの二人が設立したアニメーションスタジオです。ピクサーでアートディレクターとして、「トイ・ストーリー3」や「モンスターズ・ユニバーシティ」のアートワークを手がけた二人が、純粋につくることを楽しみ、チャレンジし続ける環境を求めて2014年に新たなスタートを切りました。そんな二人が2013年初めて監督としてゼロから制作に挑んだ「ダム・キーパー」は、2015年のアカデミー賞にノミネートされ、日本でも大きな話題となりました。この作品は、世界各地の映画祭で20以上の賞を受賞し、ベルリン国際映画祭をはじめ各国の映画祭で公式出品作として多数上映されるなど、世界から高く評価されています。
「『ダム・キーパー』の旅」と題した本展では、「ダム・キーパー」のキャラクターデザインやマケット、背景やストーリー設定など、作品の世界観を作り上げるさまざまなアートワークをご紹介いたします。また、スペシャル企画として、こま撮りアニメーションのスタジオ「ドワーフ」やジオラマアーティストの荒木智との新作コラボレーションも展示。あわせて、サンフランシスコにあるトンコハウスの内装を再現したスペースでは、これまでの仕事や進行中のプロジェクトもご紹介します。
「なぜ自分たちはアニメーションをつくるのか」「なぜこのストーリーなのか」「なぜこの設定なのか」など、「なぜ」という問いを繰り返しながらやりたいことの本質を形にしていくという堤とコンドウ。そうして時間をかけて丁寧につくられた作品は、子どもから大人まで幅広い世代に愛されています。
本展はトンコハウスの初めての展覧会です。スタジオに遊びに来た気分で、ぜひアニメーション制作の現場をご覧ください。(クリエイションギャラリーG8ウェブサイトより)
※会期が延長になりました(2016年4月25日追記)