
2011年3月11日。地震と津波による大災害は、原子力発電所の爆発をも引き起こし、日本人の心に大きな爪痕を残した。あれから5年。放射性物質の漏れは依然として終息の兆しを見せておらず、私たちの生活は、あの時の不安を拭えないまま続いている。本作『SHARING』(共有の意)は、そうした震災後の日本人の心の問題に、映画的な想像力を駆使して、真正面から向き合おうとしたフィクションである。
なお、この映画には、登場人物の一部、展開も大きく異なる2つのヴァージョン(99分版と111分版)が存在している。どちらが一方がディレクターズカットではなく、劇中で語られる分身(ドッペルゲンガー)のように、この2つのヴァージョンがお互いを照らし、未来に対する希望と怖れを炙り出していく。(『SHARING』ウェブサイトより)
『SHARING』
2016年4月23日(土)からテアトル新宿にて3週間限定公開
監督:篠崎誠
脚本:篠崎誠、酒井善三
出演:
山田キヌヲ
樋井明日香
木村知貴
河村竜也
高橋隆大
ほか