シネマヴェーラ渋谷の開館10周年を記念する『開館10周年記念特集II シネマヴェーラ渋谷と愉快な仲間たち』。斎藤工、柄本佑、小西康陽、松江哲明をセレクターに迎え、それぞれが設定したテーマや作品の組み合わせのもとで各6、7本の作品を上映する。
「斎藤工セレクション」では渋谷実監督『現代人』と加藤泰監督『江戸川乱歩の陰獣』、内田吐夢監督『血槍富士』と工藤栄一監督『十一人の侍』、鈴木清順監督『東京流れ者』と市川崑監督『股旅』をそれぞれ2本立てで上映。斎藤は作品のラインナップについて「劇場で観るべき邦画の傑作の数々、絶やしてはならない宝の様な作品達の中から何を選ぶべきか、家族会議もしました。これが私の答えです」とコメントしている。また斎藤の監督作『半分ノ世界』のディレクターズカット版も上映される。
柄本は「どうしようもなく『映画』。」というテーマでジャン・ルノワール監督の『フレンチ・カンカン』と小沼勝監督の『NAGISA なぎさ』、「変ナ冒険。」をテーマにダニエル・シュミット監督の『ベレジーナ』と古厩智之監督の『この窓は君のもの』、「過激ナ青春。」をテーマに相米慎二監督の『ションベン・ライダー』、山本寛監督の『私の優しくない先輩』をセレクト。
小西は「若くて美しい顔の娘と、ふしあわせそうな男の物語」をテーマに据え、『七人の刑事 終着駅の女』『四畳半物語 娼婦しの』『囁きのジョー』『砂の香り』『ブラック・コメディ ああ!馬鹿』『哀しみのベラドンナ』の6作品を選出している。
「松江哲明セレクション」では、松江が「音楽と映画の力」をテーマに選んだ『ライブテープ』『ちびまる子ちゃん わたしの好きな歌』、「僕が大きな影響を受けた90年代の邦画」をテーマにした『死んでもいい』『RAMPO インターナショナル・ヴァージョン』、「男子映画」をテーマにセレクトした『冷たい雨に撃て、約束の銃弾を』『中学生日記』『あんにょんキムチ』が上映される。