
映画『わたしたち』は、監督を務めるユン・ガウンが、自身の幼少期の体験をもとにした作品。人付き合いが苦手な小学生のソンが、転校生のジアと友情を築いていくも、お互いの家庭環境の違いから徐々に2人の関係に変化が訪れていくというあらすじだ。子供たちの世界を通して、いじめやスクールカースト、家庭環境の格差など現代における社会問題を反映させたストーリーとなる。
主人公の2人を演じる子役のチェ・スインとソル・ヘインは、3か月に渡って実施された100人以上の子役オーディションから選出。企画者として『オアシス』『シークレット・サンシャイン』の監督イ・チャンドンがシナリオ開発から携わり、ユン・ガウン監督と共に「真実の話の中の、本当の瞬間」を求めてシナリオを完成させたという。また同作はユン監督にとって初の長編映画となる。
なお同作は『第66回ベルリン国際映画祭』ジェネレーション部門へのノミネートを皮切りに、『第56回ズリーン国際映画祭』への招請や、『第17回東京フィルメックス』の観客賞などを受賞している。