
シェレンバウム・ゾエの個展「mare marginis - 縁の海」を開催します。ゾエは、場所の固有性を見出しかつ表現化される営みを、芸術表現という領野から実践的な問いかけをして来ました。近年は「ゲニウス・ロキ」を主題として掲げ、目に見えない繊細で詩的な相互作用が人々とその環境にいかに形成しているのか、国内外で様々な方法を用いて発表しています。ゾエの出生地はニューカレドニア、育った場所がフランス、現在では日本に拠点をおき、彼女自身のルーツへの眼差しから始まった問題意識は、表現活動のみならず学際的な研究に向けても展開しています。場所と場所のあいだで起こる交錯的経験や、土地に潜在する力(物語)といった、「dépaysement」の経験-知らない異国の地に踏み入れた時に感じる道に迷った感覚を、3つの国の間に立つことで見出される創発的な混淆とするべく、その議論の開かれた場としても展覧会を企図しました。展覧会場では、ニューカレドニアでの現地調査をもとに、儀式的な土器、船具の帆、伝統的な天測航法(航海術)に関する資料を用いて、映像インスタレーション、映像作品、ドローイングと合わせて構成しています。(kanzangalleryウェブサイトより)
シェレンバウム・ゾエ
『mare marginis - 縁の海』
2018年4月20日(金)~5月20日(日)
会場:東京都 馬喰町 Kanzan gallery
時間:12:00~19:30(日曜は17:00まで)
休廊日:月曜