村上春樹展の公式図録が刊行。書き下ろしエッセイや濱口竜介インタビューを掲載

企画展『村上春樹　映画の旅』の公式図録が10⽉13⽇に刊行される。

2023年1月22日まで早稲田大学坪内博士記念演劇博物館で開催されている『村上春樹　映画の旅』では、村上春樹と「映画」との関係性にフォーカス。同館が監修する公式図録では、展示資料と解説、村上作品と映画を巡る多様な論考から、村上作品に対して映画がどのような影響を及ぼしてきたか、また、映画化の際、映画監督によってどのような想像力の変換が存在したのかを明らかにしていく。

巻頭では、図録のために村上春樹が書き下ろしたエッセイ「自分自身のための映画」、企画展に向けたコメント「映画館の暗闇の中で」を収録。前半では、企画展の概要を同館所蔵の図版や参考図版と共に紹介し、村上作品がいかに映画との関係を有してきたかについて、5章に分けて解説する。

後半では、村上作品を映画化したイ・チャンドン監督、濱口竜介監督へのインタビューや、映像論、文学論、メディア論などを専門とする執筆陣による論考を掲載。巻末には、企画展の展示リスト、村上作品年譜、村上作品のなかに登場する映画作品をまとめた「村上春樹著作登場映画リスト」などが収録される。

執筆陣は村上春樹、イ・チャンドン、濱口竜介に加え、アーロン・ジェロー、長谷正人、高村峰生、小澤英実、木原圭翔、岡室美奈子、川崎佳哉。