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俺たちには言いたいことがあるのだ 佐藤タイジインタビュー

俺たちには言いたいことがあるのだ 佐藤タイジインタビュー

インタビュー・テキスト
金子厚武
撮影:田中一人
2013/08/16
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『中津川フォークジャンボリー』のパンフレットには、「俺たちには言いたいことがあるのだ」って書いてあるわけ。それって今、僕らがやってることと何にも変わってないのよ。

―そして、今年は『中津川 THE SOLAR BUDOKAN 2013』が9月に開催予定ですね。「中津川」という場所を選んだのは、いろんな意味があるのではないかと思うのですが。

佐藤:経緯を説明すると、そもそも『THE SOLAR BUDOKAN』をやるぞって言ったものの、当初は巨大な蓄電池を持ってる会社はどこも見向きもしてくれなかったわけ。でも1件だけ、「ものすごいいいアイデアだと思うんで、協力させてください!」って名古屋に事務所を構える会社から連絡が来たの。最初は「知らんわ、誰やこれ?」みたいに思ってたんだけど、どこもつてがないタイミングだったし、会いに行ったわけ。そうしたら、蓄電池は結構あるし、やる気満々で、「あれ? これ、できんじゃねえ?」ってなって、そこの会社とのやり取りを始めたら、他からも連絡が来るようになったんですよ。最終的には4、5件ぐらい集まって、「できるぞ」ってなって。

佐藤タイジ(THEATRE BROOK)

―その最初の会社との出会いがきっかけだったんですね。

佐藤:中央物産っていう会社で、その本社が中津川だったわけ。で、武道館やり切った後に「中津川で野外やらせてください!」って提案してくれて、これはもう断る理由ないやん? だって、中津川は、1969年に『中津川フォークジャンボリー』を、『ウッドストック』の1週間前にやってたわけで。

―「日本初の野外フェス」とも言われてますもんね。

佐藤:電池があって、ジャンボリーの先輩がおって、完全にバキーンってなったわけ(笑)。ジャンボリーをオーガナイズしたじいちゃんたちにこの間ご挨拶して、当時の写真とかパンフレットを見せてもらったんだけど、完全に手作りで、ステージの柱をみんなで立ててたりとか、すごいいいわけ。写真を見るだけで、「フォークジャンボリーを成功させるんだ」っていうみんなの熱量が伝わって、美しいのよ。でね、『中津川フォークジャンボリー』のパンフレットには、「俺たちには言いたいことがあるのだ」って書いてあるわけ。それって今、僕らがやってることと何にも変わってないのよ。だからきっと、中津川には不思議な磁場があって、吸い寄せられたんだよね。

―3.11の前にCHABOさんのパーティーがあったように、偶然でもあり必然でもあったような。

佐藤:それを運命って言ったり、宿命って言ったり、表現はいろいろあるんだろうけど、俺はそういうのあると思うし、そういう方が楽しい。「きっとこっちの方に行った方がいいんじゃないか?」とかって進んでいくの、楽しいよね。子供は『ONE PIECE』とか好きやん? 俺はキャラクターとしてパクられてるからあんまり好きじゃないんやけど(笑)、でも、海賊の冒険話とかってやっぱり好きで。『THE SOLAR BUDOKAN』のストーリーとか、完全にそういう感じやったと思う。不思議な縁で過去の何かとギュッとつながるとかさ、ホントに物語みたいになってるから。

フェスでゴミの分別を細かくやるのも、行政が指導したわけじゃなくて、『フジロック』が先ですよね。フェスってそういう、社会の新しいマナーをプレゼンできる機能があると思う。

―『中津川 THE SOLAR BUDOKAN 2013』では、フードコートのすべてのメニューに放射線量を表示するそうですね。

佐藤:線量表示したものを流通させて、内部被ばくの症状との因果関係を後世に残すっていうのが、今の日本人の責任やと思うの。それをやるのって、すごく大変やし、金もかかるかもしらんけど、どうせ税金払うんやったら、俺はそういう使い方をしてほしいと思う。国がどう栄枯盛衰するかは関係ない。でも、今ここで起きていること、未知の因果関係は、データとして絶対残さなあかん。たぶん、原発以前にはない症状があるわけで、人類っていう種に起きてる、一個の転機であることは間違いないわけで。そのためには、まずは線量を表示するしかないから、そこは目先の金を追っかけるんじゃなくて、人類っていう考え方をしてほしいのよね。

―今って、そういう長期的な視野を持つことの重要性が問われている時代だと思います。

佐藤:もちろん線量表示にはいろんな意見があると思うし、東京や東北だとまた意味合いが変わってくると思うけど、中津川では「ああ、いいっすよ」ぐらいの感じでできた。ということはもしかしたら、北海道とか岩手も「いいっすよ」って言ってくれるかもしれない。そういう場所を作っていって、マナーにしていかないと、ルールにはなっていかないわけじゃない?

―ああ、マナーからルールへ。なるほど。

佐藤:フェスでゴミの分別を細かくやるのも、行政が指導したわけじゃなくて、『フジロック』が先ですよね。フェスってそういう、社会の新しいマナーをプレゼンできる機能があると思う。今回の線量表示も、フジでもやってほしいから、まず中津川でやるっていう意味もあるのよね。

佐藤タイジ(THEATRE BROOK)

―中津川での開催にもかかわらず『THE SOLAR BUDOKAN』という名称が使われているのも、この試みが継続性のあるものだということを示していますよね。いずれソーラーによる発電というコンセプトがルールに、当たり前のことになって、もっと多様な議論が交わされる、まさにプラットフォームのような場所になって行くと素晴らしいなと思います。

佐藤:そうですよね。武道館が、「アルファベット表記ならいいですよ」ってオッケーしてくれたのはでかいですよ。ソーラー発電でフェスをやるって、海外でもできるコンセプトだし、この名前があれば輸出もできるんじゃないかと思ってて。日本が原発を売りに行ってる国とかで、『THE SOLAR BUDOKAN』をやってみたりしたいですね。



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イベント情報

『中津川 THE SOLAR BUDOKAN 2013』

2013年9月21日(土)OPEN 15:00 / START 16:00 / CLOSE 20:30(予定)
2013年9月22日(日)OPEN 10:00 / START 11:00 / CLOSE 20:30(予定)
会場:岐阜県 中津川 中津川公園内特設ステージ
9月21日出演:
a flood of circle
FLiP
KENJI JAMMER&Dachambo Rhythm Section
Leyona
MIYAVI×中津川JAM
ZIGZO
インディーズ電力
遠藤賢司
曽我部恵一
堂珍嘉邦
浜崎貴司

the Canadian Club
and more
Village Of illusion DJ:
冷牟田竜之
DJ 吉沢dynamaite.jp
Village Of illusion Acoustic:
佐々木亮介(a flood of circle)
iCas & tae(ORESKABAND)
9月22日出演:
THEATRE BROOK
ACIDMAN
bird
BUCK-TICK
CHANGE ENERGY'S
MANNISH BOYS(斉藤和義×中村達也)
OBANDOS
OKAMOTO'S
Saigenji
SOIL& "PIMP" SESSIONS
TAIJI at THE BONNET
THE MAN(冷牟田竜之)
TRICERATOPS
YAOAO
石橋凌・藤井一彦・伊東ミキオ
泉谷しげる
岡本真夜
黒猫チェルシー
子供ばんど
ダイノジ(DJ)
仲井戸"CHABO"麗市
中津川ソーラーフォークジャンボリー(小室等、我夢土下座、土着民)
畠山美由紀
宮田和弥(JUN SKY WALKER(S))
武藤昭平 with ウエノコウジ
山口洋(HEAT WAVE)

料金:
2日間通し券11,690円
9月21日券5,500円
9月22日券7,900円
キャンプサイト+2日間通し会場内駐車券+2日通し券15,690円
キャンプサイト+2日間通し券12,690円
2日間通し会場内駐車券+2日間通し入場券14,690円
※小学生(12歳)まで、チケットを持った保護者の同伴に限り入場無料

プロフィール

佐藤タイジ(さとう たいじ)
圧倒的なカリスマ性と独自の感性を持ったギターサウンドでTHEATREBROOKのサウンドを牽引し、作詞・作曲を担当し作品を発表。プロデューサーとしては、ケミストリー、レヨナ、中島美嘉、栗山千明への楽曲提供、櫻井敦司、MCU、井手麻里子への楽曲提供とプロデュース、清春、tobaccojuice、マイア・バルーのプロデュースなども手掛け、その音楽領域の広さを物語る活躍ぶりを発揮してきた。2011年、3.11直後にはLIVE FOR NIPPONという復興支援イベントをし、現在はインディーズ電力のススメ(各地域の独立型自然エネルギー論)を活動の中心にすえ、TAIJI at THE BONNET、インディーズ電力という2つのバンドを始動させ、2012年12月20日に日本武道館で『THE SOLAR BUDOKAN』を開催した。

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