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荒川ケンタウロス×seekのちょいダサ対談 謎の感動はどこから?

荒川ケンタウロス×seekのちょいダサ対談 謎の感動はどこから?

インタビュー・テキスト
金子厚武
撮影:田中一人

荒川ケンタウロスが1stメジャーアルバム『時をかける少年』を完成させた。タイトル通り、過去・現在・未来をつなぐような全10曲は、未来に対する期待と不安を抱えた少年少女の心にも、過去の思い出を胸の奥にひっそりと抱えている大人たちの心にも、そっと寄り添ってくれる素敵な作品だ。

そこで今回荒川ケンタウロスのファン代表として対談にお招きしたのは、なんとPsycho le CémuやMix Speaker's,Inc.で活躍するヴィジュアル系の異端児seek。一見接点がなさそうにも見える2組だが、荒川ケンタウロスのリーダーである楠本は以前からヴィジュアル系のファンを公言していたし、ヴィジュアル系の常識からはみ出しまくった、シュールとも言っていいであろうseekの衣装は、長尾謙一郎が手掛ける荒川ケンタウロスのミュージックビデオの世界観ともどこか通じるところがあると言っていいかもしれない。

それでは、荒川ケンタウロスからは楠本に加えて一戸と土田も参加しての、seekとの対談をお届けしよう。異色のようで異色ではない、両者に通底する感覚がきっと浮かび上がってくるはずだ。

この格好で「荒川が好きです」って言っても、いまいちピンと来ないとは思いますけど(笑)。(seek)

―荒川ケンタウロス(以下、荒川)とseekさんというのは非常に意外な組み合わせに思えるのですが、どのようにして知り合ったのでしょうか?

seek:以前僕が所属していたレーベルが荒川のインディーズ盤を流通しているというつながりがあって、聴いてみたら、すごく素敵な曲やなって思ったんです。『よどみに浮かぶうたかたは』(2014年発売のアルバム)のトレーラー映像も面白かったし、渋谷WWWでのワンマンライブを観させていただいたら、すごくよくて。

楠本(Gt):光栄です!

―seekさんは荒川のどういうところが気に入ったのでしょうか?

seek:素直にすごくいい曲だなって。この格好で「荒川が好きです」って言っても、いまいちピンと来ないとは思いますけど(笑)。

―でも、楠本くんは以前から「ヴィジュアル系が好きだ」ってよく話してましたよね。

楠本:僕はヴィジュアル系を通ってると公言してますし、たぶんseekさんと近い世代の音楽を聴いてきてると思うんです。seekさんが荒川のことをいいと思ってくれたのは、僕がヴィジュアル系を通ったからこそ出ている哀愁漂うメロディーラインとかに反応してくれたのかもしれないですね。

左から:土田、一戸、楠本、seek
左から:土田、一戸、楠本、seek

seek:ヴィジュアル系のバンドをやってた時期もあるんですか?

楠本:コピーバンドはやってました。リスナーとしては、LUNA SEAから入って、当時流行ってたのは大体聴いてましたね。PierrotとかPENICILLINとか……Psycho le Cémuは2002年にデビューしたんですよね?

seek:そうです。

―やっぱり楠本くんはかなりヴィジュアル系がお好きなんですね。

seek:逆に言うと、僕ももちろんヴィジュアル系が好きですけど、もともとはTHE BLUE HEARTSが大好きやったんです。姉がバンドブームの世代で、その影響で僕もTHE BOOMとかLÄ-PPISCHとかを聴いてたんですけど、同級生の間でヴィジュアル系が流行り始めて自然な流れでそっちにいった感じでしたね。

土田(Ba):seekさんが僕のことを「気持ち悪いベーシスト」とか「奇怪な動きがいい」ってTwitterに書いてくれていて、ドキドキしました(笑)。

seek:最大級の褒め言葉です(笑)。『よどみに浮かぶうたかたは』のトレーラー映像って、土田さんがカメラをスタートさせるところから映像が始まってたと思うんですけど、「この人ちょっと独特やな」って空気を感じて。ライブで観ても、ベースを弾いてる姿がおかしくて、かっこよかったです。僕、土田さんめっちゃ興味あります(笑)。

seek

王道のヴィジュアル系から外れたことで、逆にニーズが生まれたのかなって(seek)

―Psycho le CémuにしろMix Speaker's,Inc.にしろ、seekさんのバンドはヴィジュアル系の中でも独特なポジションのバンドですよね。

seek:1990年代は耽美で、様式美を重んじていた風潮があったんですけど、Psycho le Cémuはステージに笑いを入れていったんです。もともと関西人なんで、あんまりかっこつけることができなくて、間があればしゃべっちゃったんですよね。

楠本:当時は耽美な時代の終わりかけだったというか、MALICE MIZERがひとつの区切りになって、FANATIC◇CRISISとか、ポップでカジュアルな部分のあるバンドが増えてきたんですよね。そういう中でPsycho le Cémuを見て、「ぶっとんだ衣装のバンドが出てきたな」と衝撃を受けたのを覚えてます。

seek:ヴィジュアル系がすごいブームになったことで、バンドマンの界隈でも「ヴィジュアル系やってるやつ寒いよね」みたいな空気が流れ始めたんですよ。僕が高校生ぐらいのときはいっぱいいたのに、みんなモテようとしてオシャレな方向にいくようになって。

楠本:メロコアが流行り始めましたよね。

seek:だから、僕らは特別意識してたわけじゃないんですけど、王道のヴィジュアル系から外れたことで、逆にニーズが生まれたのかなって。

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リリース情報

荒川ケンタウロス『時をかける少年』(CD)
荒川ケンタウロス
『時をかける少年』(CD)

2015年11月18日(水)発売
価格:3,240円(税込)
COCP-39341

1.dancedance or die
2.アーケード
3.恋をするように
4.ティーティーウー
5.ナイトフライト
6.カレイド
7.重力列車
8.デリー
9.natsume
10.セカンドステージ

イベント情報

荒川ケンタウロス
『1stフルアルバム「時をかける少年」発売記念イベント』

2015年11月29日(日)START 13:00
会場:東京都 タワーレコード池袋店

2015年12月4日(金)START 19:00
会場:宮城県 タワーレコード仙台パルコ店8F店内イベントスペース

2015年12月5日(土)START 21:00
会場:東京都 タワーレコード新宿店7Fイベントスペース

『荒川ケンタウロス ワンマンライブ』
2016年1月10日(日)
会場:静岡県 浜松 FORCE

2016年1月30日(土)OPEN 17:15 / START 18:00
会場:東京都 渋谷 WWW
料金:前売3,240円 当日3,800円

リリース情報

Mix Speaker's,Inc.『Corpse Carnival』
Mix Speaker's,Inc.
『Corpse Carnival』(CD)

2015年11月11日(水)発売
価格:3,280円(税込)
MXSP-0032

1. Black tread ~Corpse Carnival~
2. Side trip Killer rose
3. L.D Bride
4. 月が落ちる前に
5. JUNK STORY -retake-
6. 大空キャンバス
7. NEETRIHT
8. Carni=balism
9. Forbidden Forest

イベント情報

Psycho le Cému
『Legend of sword 2016 –伝説は再び-』

2016年1月23日(土)OPEN 15:30 / START 16:30
会場:東京都 豊洲PIT

『大江戸カラクリWORLD ~新衣装お披露目公演~』
2016年1月24日(日)OPEN 15:00 / START 16:00
会場:東京都 豊洲PIT

プロフィール

荒川ケンタウロス
荒川ケンタウロス(あらかわけんたうろす)

誰にでもある日常をキラキラとした世界に変える5人組バンド。2009年東京は国分寺にて結成。バンド名は漫画家・長尾謙一郎著の漫画『おしゃれ手帖』より。これまでにシングル1枚、ミニアルバム2枚、フルアルバム1枚をリリース。2015年、ミニアルバム『玉子の王子』でメジャーデビュー。

seek
seek(しーく)

1979年生まれ。ベーシスト、作詞作曲活動、執筆を行う。1999年Psycho le Cemuを結成。2007年、奇才の創作表現者集団・Mix Speaker’s Inc.を結成。名前の由来はPlastic Treeのアルバム『Hide and Seek』から。

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