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三浦直之率いるロロは、なぜ演劇ファン以外からも支持される?

三浦直之率いるロロは、なぜ演劇ファン以外からも支持される?

ロロ『マジカル肉じゃがファミリーツアー』
インタビュー・テキスト
島貫泰介
撮影:鈴木渉 編集:川浦慧

好きなアニメのシーンを再現したい、みたいな謎の情熱をロロにぶつけてきたんです。(三浦)

—ロロの特長として、演劇の外の文化、アニメやJ-POPといったポップカルチャーからの大胆な引用がありますよね。

三浦:僕がサブカル好きをアピールしてるからなんですけど、メンバー全員が同じ趣味ってことはないですよ。むしろ、サブカル好きじゃない人が作品でアニメやバラエティー番組の完コピをやったりする姿にグッとくるんです。ロボットアニメで、人型から車に変身する場面を実際に人の身体でやるとどうなるか、とか。

板橋:「(生身で)板野サーカスをやりたい」とか言ってたよな。

—『超時空要塞マクロス』でたくさんのミサイルが飛び交う描写演出のことですね。作画したアニメーターの板野一郎さんの名前から「板野サーカス」と呼ばれてますね。

望月:できるわけないよ(笑)。

三浦:もともと映画や小説が好きで大学に入ったから、演劇の演出ってものが全然わかんなかったんですよ。それよりも、好きなアニメのシーンを再現したい、みたいな謎の情熱をロロにぶつけてきたんです。今はだいぶ違いますけど。

—だから異色ですよね。演劇ではない要素に溢れていて、それが独自のカラーを作ってきたのがロロであると。実際、三浦さんの作品で演じてみて、みなさんはどうでしたか? 「圧倒的に新しいことをやっている」なのか、「時代性も含めて腑に落ちた」のか、それとも「やっぱり変なことやってるぞ」なのか……。

板橋:その全部じゃないかな。

亀島:お客さんの前でやってみて、はじめて「あ、違ったんだな」って気づかされることがすごく多いです。稽古場ではめちゃくちゃ笑ってたんだけど、やってみたらぜんぜん伝わらないっていうのが初期はとにかく多かった。

亀島一徳
亀島一徳

篠崎:稽古場で三浦が笑ってるから信じたのにさ!

一同:(爆笑)

望月:もちろん三浦くんは単に笑いが欲しいからやってるわけじゃないのもわかるんですよ。何か大きな理由がある。でも舞台に立つ側としては、ポケットビスケッツ(バラエティー番組内の企画として結成された音楽グループで1990年台後半に活動。メンバーは内村光良、ウド鈴木、千秋)の“YELLOW YELLOW HAPPY”をフルで流して、その間俳優はまったく動かない、なんて演出をされたらそれはもう不安になるわけ。

望月綾乃
望月綾乃

亀島:照明だけが目まぐるしく変わってね。2分ぐらい経って、あまりの何も起こらなさに笑いがやっと起きるっていう。

島田:インスタレーションだよね。

望月:尖りすぎだよ(笑)。でも、この話を思い出してみんな笑えるのがいいんですよ。あのヤバさを思い出すだけで、いくらでもご飯をおかわりできる。とにかく初期はそんなのばっかり。

—話を聞くだけでもカオスです。ある意味、困ったキャラの三浦さんに、なんでみなさんは「ついていこう!」と思ったんでしょう?

亀島:なんだかんだ言って、やっぱり面白かったからですよね。たとえ盛大にスベったとしても、その体験をロロ全員が一緒に体験してたね。

望月:三浦くんだけじゃなくて、このメンバーでいるのが楽しいんですよ。もしも自分一人だったら続けてこれなかった。

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イベント情報

ロロ『マジカル肉じゃがファミリーツアー』
ロロ
『マジカル肉じゃがファミリーツアー』

2018年1月12日(金)~1月21日(日)
会場:神奈川県 横浜 KAAT神奈川芸術劇場 大スタジオ
脚本・演出:三浦直之
出演:
板橋駿谷
亀島一徳
篠崎大悟
島田桃子
望月綾乃
森本華(以上ロロ)
猪俣三四郎(ナイロン100°C)
北川麗(中野成樹+フランケンズ)
宮部純子(五反田団、青年団)
料金:
前売 一般4,000円 25歳以下3,000円 高校生以下1,000円
当日 一般4,500円 25歳以下3,500円 高校生以下1,000円

プロフィール

ロロ(ろろ)

三浦直之(主宰・脚本・演出)、板橋駿谷、亀島一徳、篠崎大悟、島田桃子、望月綾乃、森本華(以上俳優)、玉利樹貴(えかき)、坂本もも、奥山三代都(以上制作)の10名による集団。2009年より東京を拠点に活動中。漫画・アニメ・小説・音楽・映画などジャンルを越えたカルチャーをパッチワークのように紡ぎ合わせ、様々な「出会い」の瞬間を物語化する。小説のリーディングや音楽ライブと融合した短編演劇、映画製作など、ジャンル横断で演劇の枠を拡張しながら活動を行い、2013年三浦直之・初監督作品 映画『ダンスナンバー 時をかける少女』(製作:ロロ)は『MOOSIC LAB 2013』準グランプリ他3冠を受賞。2015年には11作目の本公演『ハンサムな大悟』の戯曲が『第60回岸田國士戯曲賞』最終候補作に選ばれる。代表作は『いつだって可笑しいほど誰もが誰か愛し愛されて第三小学校』『LOVE02』『あなたがいなかった頃の物語と、いなくなってからの物語』など。

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