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謎多きイラストレーター・キナコが明かす私生活と仕事への思い

謎多きイラストレーター・キナコが明かす私生活と仕事への思い

アースダンボール
インタビュー・テキスト
杉原環樹
編集:久野剛士、宮原朋之

昔よりいまの方が、線がどんどん丁寧になってきたと思います。

—今回のアースダンボールとのコラボレーションも、猫好きが高じてか、ダンボール製品としてキャットハウスを作りましたね。

キナコ:ダンボールと聞いて、本当にパッと思い浮かんだんですけど、個人的にもキャットハウスが欲しかったんです。いまも部屋には、ダンボールに入り口を付けただけのものを置いているんですが、もっと良いものがあればいいなと(笑)。猫はこういう箱が大好きなんです。スーッと入っていって、中で丸まったりします。

キナコがアースダンボール社と作ったキャットハウス
キナコがアースダンボール社と作ったキャットハウス

—ダンボールという素材に描くのは珍しいことだと思いますが、いかがでしたか?

キナコ:最初に「ダンボールを素材に」と聞いたときは、「そういう商品に載せる絵として自分のイラストは合うのかな」と思いましたね。また商品ということは、自分のイラストに興味がない人も部屋に置くことになるので、何を描いたらいいのかを悩みました。

コラボレーション作品について、制作の裏側などがまとまった「UNBOX」パンフレットの表紙
コラボレーション作品について、制作の裏側などがまとまった「UNBOX」パンフレットの表紙(サイトを見る

—完成したものを見ると、線がいつもよりラフですよね。

キナコ:それはアースダンボールさんのご要望でもあったんです。「ダンボールの特性上、あまり細かい線は映えないので、ちょっと粗めに描いてほしい」と。

ただ、ラフにしようと思って描き始めると、意識してしまっているからか、意外とラフにならないことが多くて……(笑)。なので、本当にわーっと描きましたね。「はみ出しても直さんぞ!」と。仕事ではあまりやらないことなんですけど、頑張りました。

—原色の背景と、太いボリューム感のある線の組み合わせがとても良い感じです。完成したキャットハウスの使い心地はいかがですか?

キナコ:うりは、よく中に入っていますよ。あと良いなと思ったのが、軽いので掃除のときにどけやすいこと。こういうキャットハウスが欲しかったんです。ボロボロになることを気にしなくても大丈夫ですし。

うりがキャットハウスを使用する様子

箱職人集団であるアースダンボールが、クリエイターとコラボする取り組み「UNBOX」
箱職人集団であるアースダンボールが、クリエイターとコラボする取り組み「UNBOX」(サイトを見る

—その気楽さは、ダンボールならではですね。

キナコ:そうですね。だけどカラフルなので、部屋に置くと存在感もあります。普段は画面とか紙面とか、平面を通して自分の絵を見ますけど、キャットハウスとして部屋にポンと自分のイラストが置かれているのは、今回やってみて不思議で面白い感覚でした。自分の絵に合いそうなもので、またこういう機会があればぜひやってみたいですね。

—今後ほかにもやってみたいお仕事はありますか?

キナコ:キャラクターデザインの仕事がとても好きなので、もっといろんなジャンルで挑戦できたらいいなと思います。RPGとか、ゲームの登場人物も描いてみたい。もっとこの分野を突き詰めていけると嬉しいです。

—キナコさんにとってキャラクターデザインという役割の魅力とは?

キナコ:設定から自分の絵でキャラクターができあがっていき、作品の中で動いたり喋ったりしているのを見るのがすごく楽しいんです。とくに、キャラクターがそれぞれに合った場所で生き生きしていると、もう自分の手を離れて「行っておいで」って感じです。そうなった瞬間が嬉しいですね。ちゃんとキャラクターが作れたなと。

くだもの紳士

—イラストの世界は、発表の場の多様化もあって描き手が増えていると思うのですが、その中で自分はどんな描き手でありたいと思っていますか?

キナコ:自分は描きたい絵しか描けないので、いまのまま描いていければいいなと思っています。あまり周りに惑わされたくないというか。

—では、自分のスタイルを突き詰めるために大切にしていることはありますか?

キナコ:昔よりいまの方が、線がどんどん丁寧になってきたと思います。昔ははみ出しも気にせずに描いていたんですけど、いまはちゃんと確認しようと思っていて。丁寧さは心がけ始めましたね。それは完成した作品から、見る人にも伝わると思うんです。

—イラストレーターとしてプロでやるうえでは、丁寧さが大事?

キナコ:そう思います。同じくらい勢いも大事なんですけど、うまくバランスを取るというか。それはすごく難しいことですけど、絵を描くときいつも意識していることですね。

あと、イラストの仕事では、自分の描きたいことと依頼をくださった方の要望がうまく合わないという場面もあります。そのとき、自分なりの「こだわり」があるか、その「こだわり」をどうやって仕事の中に入れていくのか、その視点はこれからも大事にし続けたいと思います。

キナコの個人画集『キナコアートワークスカーニヴァル』表紙
キナコの個人画集『キナコアートワークスカーニヴァル』表紙(Amazonで購入する

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リリース情報

「UNBOX」
What is「UNBOX」?

「箱から出す」という意味を持つこの言葉。「UNBOX(アンボックス)」は、箱職人集団であるアースダンボールが新たにスタートした取り組みです。「UNBOX」では、アースダンボールが箱職人として大事にしているこだわりや思いを、クリエイターとのコラボレートを通して発信していきます。

プロフィール

キナコ

『ガッチャマンクラウズ』(タツノコプロ/ガッチャマンクラウズ製作委員会)、『鏡界の白雪』(アイディアファクトリー)、『刀剣乱舞』(DMM ゲームズ・ニトロプラス)、『栽培少年』(15COMBO. & OWLOGUE Co.,Ltd.)などのキャラクター原案やデザインを手がけ、西尾維新著『美少年シリーズ』(講談社タイガ)の装画等でも活動中。

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