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SPANK HAPPY再始動 2人が今、ここで組む理由を語る

SPANK HAPPY再始動 2人が今、ここで組む理由を語る

SPANK HAPPY『夏の天才』
インタビュー・テキスト
麦倉正樹
撮影:豊島望 編集:川浦慧

SPANK HAPPYぐらいは、すごくチャラくて可愛くてオシャレでヘンっていうことにしておきたいので。(Boss)

—このBossとODというのは、どういうペルソナであって、この2人はどういう関係性なのでしょう?

Boss:今のところ音源もないし、ライブもあまりやってないので、Instagramの中だけですが(笑)、小田さんが普段は外に出さない面白い部分とか、キチガイじみてる部分とか、男装からモード系からスイムウェアまで、どんな服でも似合うっていう部分を抽出すること。シンプルに言えば「あて書き」です。

あと、小田さんっていうのは何せ、坂本龍一、渋谷慶一郎を輩出した東京藝術大学の作曲科を卒業ですからね。ややもすると気軽に声を掛けられないところがあるというか、どうしてもやっていることが高尚だとか複雑だとか思われがちなんです。それを、「OD可愛いじゃーん」って言ってもらえるように、小田さんに隠されたキャラクターをむき出しています。僕のBossっていうのは、別にどうでもよくて、日頃の菊地の延長みたいな感じで、「よしよし、パン買ってやるからな」とか言ってるだけ(笑)。

OD:でも、私のまわりの人たちは、菊地さんに対しても話し掛けづらいとか、ちょっと怖いと感じているところがあるから、Bossのキャラクターによって、親しみやすくなったって言ってる人、多いですよ。

OD a.k.a. 小田朋美
OD a.k.a. 小田朋美

Boss:でも、それは僕のラジオ(『菊地成孔の粋な夜電波』TBSラジオ)を聴いてない人だと思うんですよね。僕のラジオばっかり聴いている人が僕のライブにきたときに、「ライブだと、あんなにシリアスで怖いんですね」って言われて(笑)。

—(笑)。「BossとOD」というのは、お2人の普段のステージとは、逆のキャラクターというわけですね。

Boss:ヒップホップのラッパー名、DJ名なんかもそうだと思うんですが、単なる芸名効果じゃなくて、ペルソナっていうのは、内在してるものを外化させるための解放装置だから、使う人はいっぱいいるんだけど、いちばん重要なのは、「菊地成孔と小田朋美のユニット」っていうふうに見られなくするってことなんですよね。設定やお約束、みたいな感じじゃなくて、本当に、「もうあいつら、菊地と小田には見えない」というところまでいったら面白いですよね(笑)。

小田さんは小田さんで、三枝伸太郎さんとの活動はあるわ、CRCK/LCKSもやってるわ、ceroのサポートはやってるわ、映画音楽やCMもやってるわ、菊地成孔はDC/PRGのリーダーで、小田朋美はそのメンバーでもあるし、クラシックとジャズとは言え、お互いアカデミックでハイスペックだと。ものすごいプロフェッショナル同士が組んで、もう何かすごいユニットを始めたみたいな。そんなSPANK HAPPY嫌ですよね(笑)。

SPANK HAPPYっていうのは、すごくチャラくて可愛くてオシャレでヘン。っていうことにしておきたいので。「しておきたい」というか、時代がとにかく暑苦しくて息苦しいですから。

左から:Boss the NK a.k.a. 菊地成孔、OD a.k.a. 小田朋美

—なるほど。かなり戦略的にODのペルソナ設定がされていると。

Boss:OD自体には、何のキャリアもないということになっているんですよ。パンが好きで、パン工場で、パン食いながら歌っていたら、Bossにスカウトされたっていう。裸の大将みたいなキャラクターなんです(笑)。Bossもまだ、いったい何がしたいのかわかんない人ですよね。ODに仕事をさせて金儲けしようと思っている悪い人かもしれないし(笑)。

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リリース情報

SPANK HAPPY『夏の天才』
SPANK HAPPY
『夏の天才』

2018年5月30日(水)配信リリース

プロフィール

SPANK HAPPY
SPANK HAPPY(すぱんくはっぴー)

1992年、原ミドリ(ヴォーカル)、菊地成孔(サックス)、河野伸(キーボード)で結成。1994年東芝EMIよりデビュー、1998年の原ミドリ脱退で活動休止。1999年に岩澤瞳と菊地成孔とのヴォーカルデュオグループとして活動再開、2001年ベルウッドレコードより再デビュー。2004年の岩澤脱退後、新ヴォーカルにドミニク・ツァイを迎えるがわずかな期間で脱退、以降は2006年10月22日の解散まで女性ヴォーカルを固定しないユニットとして活動した。2018年、小田朋美を迎え、12年ぶりの再始動を発表。

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