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OKAMOTO’Sが大人と少年の間で語る、28歳で迎えた10周年の心境

OKAMOTO’Sが大人と少年の間で語る、28歳で迎えた10周年の心境

OKAMOTO'S『BOY』
インタビュー・テキスト
天野史彬
撮影:垂水佳菜 編集:山元翔一(CINRA.NET編集部)

自信過剰なバンドだよね、OKAMOTO’Sって(笑)。(レイジ)

レイジ:この間、東阪でホールワンマンをやったんですけど、第1部では公開レコーディングをしてみせて、その音源はチケットについているQRコードからダウンロードできるようにして。で、第2部では1時間くらいのしっかりとしたライブ。それが終わってから、アンコール前にしょうもない映像を流して、アンコール1曲目はペンライトを振りながらヘッドセットを着けて客席に下りて歌うという。

—もう、本当にわけわかんないですね(笑)。

レイジ:本当に、自分で自分が何をやっているのかわけがわからなくて(笑)。「俺たち、怒り狂いすぎてるな」って思いました(笑)。でも、めちゃくちゃ面白かったし、今のOKAMOTO’Sはこの「わけのわからなさ」がまかり通っているんです。実際にお客さんから「やりすぎ」とも言われないし。

ハマ:あのホールワンマンは決して自分では言いたくない言葉ですが、「これはOKAMOTO’Sにしかできない」という言葉がお客さんから出てきたので成功だったなって思います。それに、みんな少なからず浮足立っている状態でしたが、僕は自分のあるべき姿のように自然でした。アイドルでもないくせに、「もっと2階に手を振らないとダメだな」とか思いながらやっていたので(笑)。

左から:オカモトコウキ、ハマ・オカモト、オカモトレイジ
左から:オカモトコウキ、ハマ・オカモト、オカモトレイジ

ハマ:それに、こういうめちゃくちゃなことが出来てしまうのは、出てきたアイデアを、4人のうちの誰も拒絶しなかったからこそだとも思っていて。

レイジ:たしかに。誰かひとりがアイデアを出したら、すぐに「いいね! やろう!」ってなるもんね。

ハマ:個々の考えがありつつも、誰かひとりがやれる気になったら周りも「やれる」と思える共同体だと思うので。

—それは「バンド」であることの強さと言えるかもしれないですね。

ハマ:仮に、もし自分が大学生ぐらいだったら、「ヒット曲もないのにOKAMOTO’Sって、なんであんなにいろいろやれるんだ? 何様なんだ?」と思うかもしれないですけどね(笑)。

レイジ:そういう意味で言うと、自信過剰なバンドだよね、OKAMOTO’Sって(笑)。「自分たちはどういうバンドですか?」という質問の答えは、「自信過剰なバンド」っていうのが一番しっくりくるかもしれない。このやり方でやっていてなぜか、不安がないんですよ。なんか、自分をめっちゃ信じてるというか。

ハマ:それもこれも、やっぱりライブに来てくれる人たちや評価してくれる人たちのおかげですね。売り上げとは別の部分で全く違うジャンルの人たちや、違う職種の人たちに認められ続けたという事実は大きいです。個人的にも、こんなにいろいろな人のもとで演奏することになるなんて思ってもみなかったですし。

でも、僕らのこの「何でもあり」なやり方にシンパシーを感じてくれる人は絶対にいると思うし、このめちゃくちゃなバンドの在り方に救われる人もいると思うんです。これが「バンド」という形のひとつのスタンダードになればいいですよね。そうすれば、もっと面白いバンドがたくさん出てくると思います。

第3部:大人と少年の狭間で、OKAMOTO’Sの4人が「BOY」と名づけた感覚

OKAMOTO’S
OKAMOTO’S

—ここからは4人全員で、新作『BOY』について語っていただければと思います。まず、この『BOY』というタイトルはどういったニュアンスを持つものなのでしょう?

ショウ:このタイトルは、アルバムを作っていくなかで出てきました。最初にも話したように、28歳の自分たちのリアルタイムの姿が刻まれたものが曲としてできてきていた。そして、それと同時に「バンドが10周年なんだ」という想いも心の隅にあって。28歳で10周年……それって、実はすごく複雑な部分もあるんです。

「まだまだ、ここから行けるぞ!」という現役感もありながら、10年分の蓄積もあって、確実に失ったものや摩耗したものもある。14歳の頃には絶対に否定できなかったものを、今は否定できてしまう自分もいる。そうやって「少年期が終わったよね」という気持ちと、「中学の同級生でバンドを組んでいる限り、いつまでも少年だよね」という気持ちの狭間に自分たちがいる感覚です。

—その「狭間にいる」感覚を言い表そうとしたとき、『BOY』というタイトルが一番しっくりきた、ということですか?

ショウ:そうですね。なので、このタイトルに関してはハッキリとした答えがあるわけでもなくて。結婚して、子どもがいるメンバーもいるけど、中学の頃からの同級生で組んだバンドをずっとやっている……といった言いようのない状態を表したかったというか。

—たしかに、レイジさんとコウキさんはご結婚されて、家庭がありますもんね。レイジさんにはお子さんもいらっしゃるし。

コウキ:単純な話、小学校の頃に思い描く20代後半なんてすごく大人なイメージでしたけど、いざ自分がなってみると、意外と少年のマインドから変わらずに大人になっていくものなんだなっていう驚きがあるんです。でも、どこかで歳を重ねるごとに、いろいろなものから興味を失っていく感覚も自分のなかにはあるし……。

レイジ:「『BOY』じゃなきゃいけねえな」っていう感覚もありますしね。背伸びして、かっこつけて、世間知らずな感じって、ロックをやるうえで絶対に必要なものだと思うので。どう足掻いたって、Ramonesを聴いて「かっけえ!」と思う感覚は一生消えないと思うんですよ。だから、いくつになっても「BOY」は「BOY」だけど、現実的には「BOY」ではなくなっていく……っていう。

オカモトレイジ
オカモトレイジ

—「BOYじゃない」という状態も内包したうえで、このアルバムを「BOY」を名づけている……この感覚は、このアルバムからすごく伝わってくるものだと思います。

レイジ:このアルバムは1曲目が“Dreaming Man”で、最後の10曲目が“Dancing Boy”で、「Man」と「Boy」を行き来するような構成になっているんです。そのうえで、アルバムタイトルにした「BOY」っていう言葉は、はっきりとしたものじゃなくて淡い意味合いを持っているものだと思う。そのグラデーションこそが今回の作品性だし、俺らの10年間にも通じているものだという感覚があります。

ショウ:昔の自分って、声が大きいじゃないですか。自分の心のなかにずっといて、「最初に好きになったロックが最高に決まってるじゃん!」と言ってくるそいつの姿って、今の自分に比べたら見劣りする、ダサい格好をした中学生ですが、そいつの声はすごく純粋で、大事な気がするんです。そこを乗り越えて、今の自分が肯定したいと思って書いた曲たちが、ある種、自分のなかにある「Man」の感覚としてこのアルバムに入っていると思います。

OKAMOTO’S“Dancing Boy”を聴く(Apple Musicはこちら
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リリース情報

『BOY』初回生産限定盤
OKAMOTO'S
『BOY』初回生産限定盤(CD+DVD)

2019年1月9日(水)発売
価格:4,104円(税込)
BVCL-951/2

[CD]
1. Dreaming Man
2. Hole
3. FOOL
4. Higher
5. ART(FCO2811)
6. 偶然
7. NOTHING
8. Animals
9. DOOR
10. Dancing Boy
[DVD]
レコーディングドキュメンタリー

OKAMOTO'S
『BOY』通常盤(CD)

2019年1月9日(水)発売
価格:3,564円(税込)
BVCL-953

1. Dreaming Man
2. Hole
3. FOOL
4. Higher
5. ART(FCO2811)
6. 偶然
7. NOTHING
8. Animals
9. DOOR
10. Dancing Boy

OKAMOTO'S
『BOY』完全生産限定アナログ盤(12インチアナログ)

2019年1月9日(水)発売
価格:4,860円(税込)
BVJL-30

イベント情報

『OKAMOTO'S 10th ANNIVERSARY LIVE “LAST BOY”』

2019年6月27日(木)
会場:東京都 九段下 日本武道館
料金:メンバー直筆サイン入りオリジナルチケット5,500円 一般5,400円

『OKAMOTO’S 10th ANNIVERSARY LIVE TOUR 2019 "BOY"』

2019年4月6日(土)
会場:神奈川県 横浜BAY HALL

2019年4月13日(土)
会場:静岡県 浜松窓枠

2019年4月14日(日)
会場:三重県 松阪M'AXA

2019年4月20日(土)
会場:長野県 長野CLUB JUNK BOX

2019年4月21日(日)
会場:石川県 金沢EIGHT HALL

2019年5月16日(木)
会場:青森県 青森Quarter

2019年5月18(土)
会場:北海道・札幌PENNY LANE 24

2019年5月19日(日)
会場:北海道・札幌PENNY LANE 24

2019年5月23日(木)
会場:京都府 京都磔磔

2019年5月25日(土)
会場:香川県 高松MONSTER

2019年5月26日(日)
会場:滋賀県 滋賀U☆STONE

2019年6月1日(土)
会場:広島県 広島CLUB QUATTRO

2019年6月2日(日)
会場:鳥取県 米子AZTiC laughs

2019年6月8日(土)
会場:群馬県 高崎club FLEEZ

2019年6月9日(日)
会場:宮城県 仙台RENSA

2019年6月13日(木)
会場:鹿児島県 鹿児島CAPARVO HALL

2019年6月15日(土)
会場:福岡県 福岡DRUM LOGOS

2019年6月16日(日)
会場:熊本県 熊本B.9 V1

2019年6月22日(土)
会場:愛知県 名古屋DIAMOND HALL

2019年6月23日(日)
会場:大阪府 なんばHatch

プロフィール

OKAMOTO'S
OKAMOTO'S(おかもとず)

オカモトショウ(Vo)、オカモトコウキ(Gt)、ハマ・オカモト(Ba)、オカモトレイジ(Dr)による、中学校からの同級生で結成された四人組ロックバンド。2010年、日本人男子としては最年少の若さでアメリカ・テキサス州で開催された音楽フェス『SxSW2010』に出演。アメリカ7都市を廻るツアーや豪州ツアー、香港、台湾、ベトナムを廻ったアジアツアーなど、海外でのライヴを積極的に行っている。2019年1月6日には8枚目となるオリジナルアルバム「BOY」の発売が決定。さらには6月27日に自身初となる東京・日本武道館でのワンマンライブの開催が発表された。

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