東京国立近代美術館企画展ギャラリーにて、10月13日まで、今日におけるドローイング的表現のあり方と可能性を探る展覧会『現代美術への視点6 エモーショナル・ドローイング』が開催されている。本企画はその名の通り、同館が1984年より始めたシリーズ『現代美術への視点』の第6回にあたるもの。
いずれもアジア、中東地域の出身者という出品作家16名には、奈良美智、レイコイケムラ、ジュリアオ&マニュエル・オカンポ、ピナリー・サンタピックなどの他、日本初紹介となる作家の名も多く並ぶ。
作家の生々しい感情の定着として「ドローイング」を広く捉える本展。一般的、単一的に想起される「紙の上の線と色」としてのそれらの中に実はある、方法論の違い、また、インスタレーションやアニメーションなどを含む技法としての多様さなど、理性的に「完成」された作品の根源としての「ドローイング」像を様々に展開する。
『現代美術への視点6 エモーショナル・ドローイング』
2008年8月26日(火)~10月13日(月)
会場:東京国立近代美術館 企画展ギャラリー
休館日:月曜(9月15日と10月13日は開館、9月16日休館)
参加作家:
レイコイケムラ
アマル・ケナウィ
アヴィシュ・ケブレザデ
キム・ジュンウク
ホセ・レガスピ
ナリニ・マラニ
奈良美智
ジュリアオ&マニュエル・オカンポ
S. テディ D.
坂上チユキ
ピナリー・サンピタック
ミトゥ・セン
アディティ・シン
シュシ・スライマン
辻直之
ウゴ・ウントロ
料金:一般850円 大学生450円
入館当日に限り、『壁と大地の際で』と所蔵作品展『近代日本の美術』も観覧可能
(画像:奈良美智 《untitled》 2008年 photo: Kei Okano c the artist)