江戸時代の遊郭で生きる少女たちの姿を迫力の組立式壁画で描く、山口藍展『きゆ』

江戸時代の風俗を下敷きにした作品を発表している山口藍の個展『きゆ』が、2月10日から市ヶ谷のMizuma Art Galleryで開催される。

山口の作品の舞台となるのは、吉原のすぐそばで隠れた商売をしている「とうげのお茶や」。そこで働く10歳前後の9人の少女の生活を、時代考証を基に細かい設定を加え、繊細で明解な描線と色面で表現されている。

同展では、18枚の壁面で室内空間を形成する迫力の組立式壁画「百の花、雪はふりつゝ」を中心に展示。また、パネルを毛布と綿布でくるんだ「ふとんキャンバス」は過去最大サイズの大作と、最小サイズの作品とで構成される。

「きゆ」=「消ゆ」と題された本展で、山口は「消失」とその裏にある「存在」を意識して作品を描いたという。繰り返される存在と消失の中で、心の深くに消えない美しさが残るだろう。

山口藍展
『きゆ』

2010年2月10日(水)~3月13日(土)
会場:Mizuma Art Gallery(東京・市ヶ谷)
時間:11:00~19:00
休館日:日曜、月曜、祝日

(画像上:「百の花、雪はふりつゝ」 内部 2009-2010 ミクストメディア 撮影:宮島径 © ai yamaguchi ・ ninyu works Courtesy Mizuma Art Gallery、画像下:「けぬる」 2009 パネル、綿布、毛布、アクリル絵具 72×80cm 撮影:宮島径 © ai yamaguchi ・ ninyu works Courtesy Mizuma Art Gallery)

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