孤独な少年の初恋、危ういほど美しい瞬間を描いた北欧映画『ぼくのエリ 200歳の少女』

「スウェーデンのスティーヴン・キング」との異名を持つヨン・アイヴィデ・リンドクヴィストのベストセラー小説『モールス』を原作にした映画『ぼくのエリ 200歳の少女』が、7月上旬から銀座テアトルシネマほかで公開される。

ひとりも友だちがいない12歳の少年オスカーは、家の隣に引っ越してきた同い年の少女・エリに初めての恋心を抱く。学校にも行かずにいつも夜にしか姿を現さないエリは、自分の誕生日も知らないなど謎に満ちた少女だった。

オスカーがエリと出会ってから、町では殺人事件が続発。町に不穏な空気が流れるなか、オスカーはエリが町から町へと移り住みながら人間の血を吸い、200年間も生きながらえてきたヴァンパイアだったということを知ってしまう。いじめられっ子の少年の初恋物語は、やがてふたりの恐ろしいほど切ない禁断の恋となり、少年の内なるセクシュアリティを目覚めさせていくのだった。

オスカーとエリの息遣いや心臓の鼓動、ぎこちない抱擁の肌触りを観る者に伝えつつ、生臭い血の味がするファーストキスの官能までも剥き出しにしてみせる大胆さに満ちた作品。思春期の入り口を浮遊する少年少女の危ういほど美しい瞬間を、豊かかつ神秘的に描き出している。

また、早くもハリウッドリメイクが決定。『クローバーフィールド HAKAISHA』のマット・リーヴスが監督し、『ザ・ロード』のコディ・スミット=マクフィーと『500(日)のサマー』のクロエ・モレッツが主演するという強力な布陣で、10月上旬の全米公開が予定されるなど、世界各国で反響を呼び起こしている。

『ぼくのエリ 200歳の少女』

監督:トーマス・アルフレッドソン
原作・脚本:ヨン・アイヴィデ・リンドクヴィスト『モールス』(ハヤカワ文庫刊)
キャスト:
カーレ・ヘーデブラント
リーナ・レアンデション
ペール・ラグナル
配給:ショウゲート

(画像:©EFTI_Hoyte van Hoytema )

  • HOME
  • Movie,Drama
  • 孤独な少年の初恋、危ういほど美しい瞬間を描いた北欧映画『ぼくのエリ 200歳の少女』

Special Feature

Crossing??

CINRAメディア20周年を節目に考える、カルチャーシーンの「これまで」と「これから」。過去と未来の「交差点」、そしてカルチャーとソーシャルの「交差点」に立ち、これまでの20年を振り返りながら、未来をよりよくしていくために何ができるのか?

詳しくみる

JOB

これからの企業を彩る9つのバッヂ認証システム

グリーンカンパニー

グリーンカンパニーについて
グリーンカンパニーについて