20世紀芸術写真史を代表する写真家のウィリアム・エグルストンによる『ウィリアム・エグルストン：21st Century』が、東京・谷中のSCAI THE BATHHOUSEで7月2日より開催される。
エグルストンはカラー写真を芸術的表現の域にまで高めた先駆者として知られるアメリカ在住の写真家。エグルストン作品の特徴は、極めて何気ない日常の誰もが見落とすような光景を拾い上げている点であり、その非常に絵画的な構図によって生まれる緻密さは画面に張りつめた緊張感をもたらすことで鑑賞者の心を強くとらえている。
同展では2000年以降に撮影された約25点の作品が展示され、写真界の大御所ともいえるエグルストンの近年の活動を一望できる。作品の舞台は、エグルストンの住むテネシー州メンフィスの他、米国各地や欧州、ロシアなど様々。しかし、どの作品も同じ都市であるかのようにエグルストンらしい乾いた、そして鮮やかな色彩に彩られている。
なお、8月22日まで東京・北品川の原美術館で国内美術館初の個展として『ウィリアム エグルストン：パリ−京都』が開催されているので、こちらもぜひチェックしてほしい。
『ウィリアム・エグルストン：21st Century』
2010年7月2日（金）～8月4日（水）
会場：SCAI THE BATHHOUSE（東京・谷中）
時間：12:00～19:00
休廊日：日、月、祝日
（画像上：Untitled (Closed, Shag carpet, Memphis) 2000 Pigment print 55.9 x 71.1 cm © Eggleston Artistic Trust. Courtesy Cheim & Read, New York、画像中：Untitled (Door, White and black tile, Paramount lot) 2000 Pigment print 55.9 x 71.1 cm © Eggleston Artistic Trust. Courtesy Cheim & Read, New York、画像下：Untitled (Curtains, Slit, Norman Petty Studio, New Mexico) 2004 Pigment print 71.1 x 55.9 cm © Eggleston Artistic Trust. Courtesy Cheim & Read, New York）
