独自のユーモアと都会的なセンスが誘う『写真の迷宮へ』、オノデラユキ個展

パリを拠点に世界的に活動する写真家オノデラユキの個展『オノデラユキ 写真の迷宮(ラビリンス)へ』が、東京・恵比寿の東京都写真美術館で7月27日から開催される。

独学で写真技術を身につけたオノデラは、イメージを重ねた幻視的な作品で「謎めいていることは貴重である」と評価され、1993年からパリに拠点を移して活動。2003年に『第28回木村伊兵衛賞』、2006年にはフランスにおける最も権威ある写真賞『ニエプス賞』など多数の受賞歴がある。

写真という一般的概念に収まりきれないところに、その魅力と特質があるオノデラの作品は、カメラに細工を施したり、コラージュを用いたり、思わぬアングルから被写体をとらえるなど、造形作家さながらの作りこみが行なわれている。オノデラは、カメラを通じてそれらを1枚の画面に封じ込め、自らの手で現像することで写真作品として完成させている。

本展では、初期代表作に加え、様々な人間のシルエットで構成された『Transvest』シリーズや、鏡が作品の鍵となっている濃いピンク色の壁面にポップな小物が散らばる『12speed』を加えた9シリーズ約60点が展示される。

日常の風景を捉えながらも、私たちの固定観念を覆すような視覚世界を体験させてくれるオノデラの作品は、独自のユーモアと都会的なセンスで巧みに観る者を惹きつけながら、私たちを写真の迷宮へ誘うだろう。

オノデラユキ
『写真の迷宮(ラビリンス)へ』

2010年7月27日(火)~9月26日(日)
会場:東京都写真美術館 2階展示室(東京・恵比寿ガーデンプレイス内)
時間:10:00~18:00(木・金曜は20:00まで、入館は閉館30分前まで)
休館日:月曜(月曜が祝日の場合は開館し、翌火曜日休館)
料金:一般700円 学生600円 中・高生・65歳以上500円

関連イベント

『アーティストトーク(作家による作品解説)』

2010年7月30日(金)
会場:2階展示室
時間:14:00~
※本展覧会の半券(当日有効)をお持ちの上、会場入り口にお集まりください。

『オノデラユキのスライドレクチャー<初公開! アートな写真のひみつ>』

2010年9月4日(土)
会場:1階創作室(アトリエ)
時間:14:00~
定員:70名 
※当日10:00から東京都写真美術館1階受付にて整理券を配布します。

『担当学芸員によるフロアレクチャー』

2010年8月6日(金)、8月20日(金)
時間:14:00~

2010年9月3日(金)、9月17日(金)
時間:14:00~
※本展覧会の半券(当日有効)をお持ちの上、会場入り口にお集まりください。

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