ニュース

アピチャッポン・ウィーラセタクン個展『FIREWORKS(ARCHIVES)』、記憶と光を探求

アピチャッポン・ウィーラセタクンの個展『FIREWORKS (ARCHIVES)』が、9月11日から東京・谷中のSCAI THE BATHHOUSEで開催される。

1970年にタイ・バンコクで生まれ、記憶や夢、社会問題などをテーマに作品の発表を続ける映像作家アピチャッポン・ウィーラセタクン。現代美術作家として、『ドクメンタ13』をはじめとする数々の国際展に参加しているほか、映画監督として2010年に『ブンミおじさんの森』を手掛け、『カンヌ国際映画際』最高賞のパルムドールを受賞した。

今回の展覧会では、夜に鳴り響く花火の断続的な音と光を通じて、記憶と光の関わりを追究するプロジェクト『Fireworks』を中心に展示。タイ東北地方の歴史、伝承、記録を参照しながら、これまでに取り組んできた夢や眠りといったテーマを扱う同プロジェクトは、現在ウィーラセタクンが制作中の映画『王の墓』に繋がっているという。

同プロジェクトの初作となる『Fireworks (Archives)』は、タイとラオスの国境に位置する町・ノンカイの彫刻庭園サラ・ケオクー寺院で撮影。開祖の思想を具象化したヒンズー教と仏教を融合した数多くの奇妙な動物像が、祝祭を暗示する花火に照らされている様子が映し出される。

ウィーラセタクンは同作について、「私が生まれ育ったタイ東北地方の寺院にある石像彫刻の記録であり、花火による一瞬の照射を受けて幻覚を引き起こす記憶の装置です。バンコクから離れ政治的にも抑圧された東北という不毛な土地が、日常のリアリティーから飛躍した夢へと人々を駆り立てる。抑圧はかずかずの抵抗を生みましたが、ここに現れる気まぐれな彫刻たちもそうした抵抗のひとつなのです。暗闇に照り出される野獣の彫刻たちが役者の姿と混ざり合い、この土地の荒廃と開放とを謳っています」と語っている。

イベント情報

アピチャッポン・ウィーラセタクン
『FIREWORKS (ARCHIVES)』

2014年9月11日(木)~10月4日(土)
会場:東京都 谷中 SCAI THE BATHHOUSE
時間:12:00~18:00
休廊日:日、月曜、祝日

オープニングレセプション
2014年9月11日(木)18:00~20:00
会場:東京都 谷中 SCAI THE BATHHOUSE

作家とのスカイプトーク
2014年9月11日(木)19:00~19:30(予定)
会場:東京都 谷中 SCAI THE BATHHOUSE
進行:吉岡憲彦(国際交流基金アジアセンター)
インタビュアー:石坂健治(『東京国際映画祭』「アジアの未来」プログラミングディレクター)

『Fireworks (Archives)』 2014年 ©Apichatpong Weerasethakul
『Fireworks (Archives)』 2014年 ©Apichatpong Weerasethakul
『The Vapor of Melancholy』2014年 ©Apichatpong Weerasethakul
『The Vapor of Melancholy』2014年 ©Apichatpong Weerasethakul
『Primates' Memories』2014年 ©Apichatpong Weerasethakul
『Primates' Memories』2014年 ©Apichatpong Weerasethakul
画像を拡大する(3枚)

SPECIAL PR 特集

もっと見る

BACKNUMBER PR 注目のバックナンバー

もっと見る

PICKUP VIDEO 動画これだけは

『永遠に僕のもの』本予告

8月16日に公開される映画『永遠に僕のもの』の予告編が公開された。アルゼンチン犯罪歴史の中で最も有名な連続殺人犯でありながらも、その美しさから「ブラック・エンジェル」「死の天使」と称された少年・カルリートスの美しくも儚い青春を描いた実話。美、孤独、愛、欲望、青春、犯罪……。これらが渾然一体となっているような少年の衝動がポップに描かれ、疾走感のあるエッジの効いた映像となっている。(野々村)

  1. 実写『アラジン』、王女が歌う“スピーチレス”などアニメ版と異なる新要素 1

    実写『アラジン』、王女が歌う“スピーチレス”などアニメ版と異なる新要素

  2. 『バチェラー・ジャパン』シーズン3、女性参加者20人一挙発表&コメント 2

    『バチェラー・ジャパン』シーズン3、女性参加者20人一挙発表&コメント

  3. 燃え殻×長久允 イジメを受けた僕らは人生をゲームにして謳歌する 3

    燃え殻×長久允 イジメを受けた僕らは人生をゲームにして謳歌する

  4. 『いだてん』に菅原小春演じる人見絹枝も。歴史を変えた女性アスリートたち 4

    『いだてん』に菅原小春演じる人見絹枝も。歴史を変えた女性アスリートたち

  5. なぜあいみょんはブレイクしたのか? 大谷ノブ彦×柴那典が語る 5

    なぜあいみょんはブレイクしたのか? 大谷ノブ彦×柴那典が語る

  6. ビッケブランカ×佐藤千亜妃対談 まだまだ音楽はやめられない 6

    ビッケブランカ×佐藤千亜妃対談 まだまだ音楽はやめられない

  7. 杉咲花がNHK『LIFE!』に登場、「毒サソリレディ」に改造されそうに 7

    杉咲花がNHK『LIFE!』に登場、「毒サソリレディ」に改造されそうに

  8. 大竹伸朗、加賀美健、Nulbarichが「靴下」とコラボ、「TabioARTS」第2弾 8

    大竹伸朗、加賀美健、Nulbarichが「靴下」とコラボ、「TabioARTS」第2弾

  9. みうらじゅんがトム・クルーズに忠告。命知らずもほどほどに 9

    みうらじゅんがトム・クルーズに忠告。命知らずもほどほどに

  10. 相葉雅紀が「おいしい牛乳」、松本潤が「きのこの山」 読売新聞に全面広告 10

    相葉雅紀が「おいしい牛乳」、松本潤が「きのこの山」 読売新聞に全面広告