先住民の少女の恋と自由への願い 30年代スウェーデン描く映画『サーミの血』

映画『サーミの血』が9月16日から東京・新宿武蔵野館、渋谷のアップリンクほか全国で順次公開される。

1930年代のスウェーデン北部を舞台に、先住民族サーミ人の少女の成長を描いた同作。差別的な扱いを受けているサーミ人の少女が、スウェーデン人のふりをして忍び込んだ夏祭りで出会った少年と恋に落ち、彼を頼って街に出るというあらすじだ。劇中ではサーミ人の民族衣装や小道具、トナカイの扱いなどが再現されているという。

メガホンを取ったのは、スウェーデン人の母親とサーミ人の父親を持つアマンダ・シェーネル。サーミ語を禁じられた寄宿学校に通う主人公の少女エレ・マリャ役には、現在もノルウェーでトナカイと共に暮らしているサーミ人のレーネ=セシリア・スパルロクがキャスティングされている。音楽を手掛けたのは、ラース・フォン・トリアー監督の『ニンフォマニアック』、ニコラス・ウィンディング・レフン監督の『オンリー・ゴッド』などに携わったデンマークの作曲家クリスチャン・エイドネス・アナスン。

なお同作は、『第29回東京国際映画祭』審査委員特別賞、最優秀女優賞、『第73回ヴェネチア国際映画祭』新人監督賞、ヨーロッパ・シネマ・レーベル賞などを受賞。

アマンダ・シェーネル監督のコメント

多くのサーミ人が何もかも捨てスウェーデン人になったが、私は彼らが本当の人生を送ることが出来たのだろうかと常々疑問に思っていました。この映画は、故郷を離れた者、留まった者への愛情を少女エレ・マリャ視点から描いた物語です。

作品情報

『サーミの血』

2017年9月16日(土)から新宿武蔵野館、アップリンクほか全国で順次公開
監督・脚本:アマンダ・シェーネル 音楽:クリスチャン・エイドネス・アナスン 出演: レーネ=セシリア・スパルロク ミーア=エリーカ・スパルロク マイ=ドリス・リンピ ユリウス・フレイシャンデル オッレ・サッリ ハンナ・アルストロム 上映時間:108分 配給:アップリンク
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