ワン・シャオシュアイ監督『在りし日の歌』に山田洋次、行定勲らコメント

ワン・シャオシュアイ監督の映画『在りし日の歌』の著名人コメントが到着した。

『第69回ベルリン国際映画祭』最優秀男優賞、最優秀女優賞を受賞した同作は、変貌し続ける社会の片隅で喜びも悲しみも分かち合い、時を重ねる夫婦の30年を描いた作品。ひとり息子シンシンを失ったヤオジュンとリーユン夫婦は住み慣れた故郷を捨て見知らぬ町に移り住み、やがて時が流れるというあらすじだ。英題は『SO LONG, MY SON』、原題は『地久天長』。4月3日から公開される。

今回コメントを寄せたのは、山田洋次、奥田瑛二、風吹ジュン、行定勲、向井康介、八代亜紀、鎌田實、中江有里、ウー・ウェン、青野賢一(ビームス創造研究所)、月永理絵、金須晶子(映画ナタリー)。

山田洋次のコメント

あの広い中国の遥か彼方に住む家族の出来事に、ぼくたちは身につまされて涙を拭う。これだから映画は素晴しい。

奥田瑛二のコメント

「あなたを失ったら、、、、わたしは生きていける?」妻のこの言葉が胸に突き刺さり夫婦とは人生とは、、、観る側も最後まで彼らと生きていく珠玉の作品である。

風吹ジュンのコメント

映像の力に見事に巻き込まれました。二家族と人生を共に分かち合った気にすら成る・・・・・・・・監督の祈りの様なものが伝わってきた!

行定勲のコメント

人生には大きな悲しみがあっても、小さな喜びが積み重なってその悲しみを癒してくれることがあるかもしれない。
そんな祈りのようなものがこの映画から感じられた。
善悪では片づけられない切実な人生に小さな喜びが訪れるラストシーンに私は涙を禁じ得なかった。
本年度、最高の感動作であることは間違いない。

向井康介のコメント

何よりも主演のワン・ジンチュンとヨン・メイに拍手を送りたい。
半生を演じた彼らの表情と佇まいはまさに大陸を生き抜いた市井の人そのものだ。
大きな喪失を抱えた夫婦は過ぎる時の中をただたゆたうしかないが、これは悲劇ではない。
かかる暮らしの小さな積み重ねが強い希望を引き寄せる。生活讃歌と呼ぶにふさわしい映画だ。

八代亜紀のコメント

大きく変貌していく中国社会で様々な想いを背負いながら生きていく人間の強さ、友情そして愛情を感じることが出来る作品でした。

鎌田實のコメント

喪失、絶望、切ない裏切り、国家の介入、次々に襲ってくる哀しみの中で、消えない人間の尊厳と友情と愛情。この映画すごい!

中江有里のコメント

ある時代に翻弄され、一時の正義に傷つけられる。
どこまでも受け身の運命の中でも、人がよく生きようとする祈りはやまない。

ウー・ウェンのコメント

大きな蒸しパン、喧嘩した日の餛飩(ワンタン)、年越しの水餃子、昔、北京で家族と過ごした日々が思わず蘇りました。
どんな時も家族で食卓を囲むことを大切にしたいと再認識させられた映画です。

青野賢一(ビームス創造研究所)のコメント

中国の現代史というローカルな固有性と、友情や愛情をもってその時代を生きた人々の普遍的な姿が高次で融合した傑作長編作。
穏やかな喜びに溢れたラストシーンが心を打つ。

月永理絵のコメント

誰もが皆「自分の子」という亡霊から逃れられない。そのあまりに密度の濃い家族のあり方にめまいがした。
一方で、濃密な家族劇を映す静かな視線がある。
遠くからゆっくりと近づくカメラが彼らの顔を捉えたとき、言い知れぬ感動が押し寄せた。

金須晶子(映画ナタリー)のコメント

旧友との再会はドキュメンタリーのようで、あまりにも美しく胸が締め付けられました。
「蛍の光」を聴くたび、きっとこの映画を思い出します。

作品情報

『在りし日の歌』

2020年4月3日(金)から角川シネマ有楽町、Bunkamuraル・シネマほか全国で順次公開
監督:ワン・シャオシュアイ 脚本:ワン・シャオシュアイ、アー・メイ 音楽:ドン・インダー 出演: ワン・ジンチュン ヨン・メイ チー・シー ワン・ユエン ドゥー・ジャン アイ・リーヤー 上映時間:185分 配給:ビターズ・エンド
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