福岡には、地元発のアパレルショップがたくさんあります。「福岡の女性は可愛くてオシャレ」と世間で評されているのは、独自のファッションを楽しむスピリットから生まれているのかも!?女性のみならず、メンズファッションも通好みで、時代に左右されない独自のモノ作りを築くブランドがあり、ここから生まれたアイテムが国内外に渡り、今もどんどん広まっています。今回はそんな福岡発の人気ファッションブランドから厳選した5軒をご紹介! もしかしたら、ファッションの価値観や服選びの基準を変えるきっかけとなるかもしれませんよ。
※本記事は『HereNow』にて過去に掲載された記事です。
Directors
![](https://former-cdn.cinra.net/uploads/img/2022/e5cbb2435d2b598f1135c81bf94797949c18b7ab1.jpeg)
警固エリアにある、福岡発のファッションブランド「FUJITO(フジト)」の直営ショップが『Directors(ディレクターズ)』。ここに並ぶ「FUJITO」のアイテムは、服とともに成長する楽しみを秘めているように思います。何年先もクローゼットの必須アイテムとして、その年その年の自分にしっくりと馴染むような、とっておきの一着を選びたい人には、ここのウエアをぜひおすすめしたいです。
![](https://former-cdn.cinra.net/uploads/img/2022/b2a95c13c628fd70d34d9ca83978325aad1573581.jpeg)
ブランド名は、主宰の藤戸剛さんの苗字に由来しています。藤戸さんは大学時代からアパレルショップで働き、販売や仕入れに携わり、その後デニムブランド「Denime(ドゥニーム)」にてバイヤーを担当。2002年に自身のファッションブランド「FUJITO」を設立し、永遠の定番・メンズカジュアルをデニムパンツで表現すべく、ワンウォッシュのインディゴブルーのストレートデニムパンツを発表しました。
![](https://former-cdn.cinra.net/uploads/img/2022/108b474a0c7fa7b1c019724c19398a99ad9ce24c1.jpeg)
現在は襟付きのシャツやデニムパンツに合うジャケット、バッグ、帽子など、取り扱いも幅広く、FUJITO流のスタンダード・カジュアルをトータルで楽しめます。「デザイン面では余計な味付けをせずに、シンプルに削ぎ落としてますね。でもなんというか、着たときに『あぁ、これこれ』と思う感じとか、上質な生地感で味わう高揚感は大事にしています」と藤戸さんは話します。カジュアルなのに品の良さが伝わるのは、シルエットの潜在的な美しさから来るのでしょう。
![](https://former-cdn.cinra.net/uploads/img/2022/d99dd0835a0d2efe41717171f1850a7c21c244521.jpeg)
オーナーでありデザイナーの藤戸さんが直接店に立つことも多く、服づくりや着こなしについて直接話を聞けるチャンスがあるのが直営店の醍醐味。奥のアトリエからも「FUJITO」の服づくりの世界観を感じ取ることができるお店です。
![](https://former-cdn.cinra.net/uploads/img/2022/f9e5ab9e53213fd3538b9f9722771dacc5495c3b1.jpeg)
hippiness
![](https://former-cdn.cinra.net/uploads/img/2022/f93797bef078b57b9ea231c1e7724425c1d1033b1.jpeg)
2017年にブランド設立20周年を迎える「hippiness(ヒッピネス)」のフラッグシップショップ。同ブランドは、キュプラ(裏地)を使用したコートやパンツをはじめ、毛玉のあるピリングニットでライダースジャケットを作ったり、蛍光色や異素材を組み合わせたりと、いつも遊び心満載の発想力と目を引くデザイン性で、着る人の表現の幅を広げています。
![](https://former-cdn.cinra.net/uploads/img/2022/b2a2cfebeac7aeb1ddece389cc9f0bee2d938edc1.jpeg)
「hippiness」のアイコンと言えば、15年以上も店の看板商品となっているキュプラカシュクールコート。「キュプラは本来裏地として使われることが多い生地ですが、シルクより滑らかな肌触りで軽く、静電気を起こしにくいという肌にストレスフリーな素材なんです」とプレス&企画担当の竹田さん。そんなキュプラカシュクールコートはモノトーンからビビッドカラーまで約10〜15色も揃い、竹田さんは「お客様達のその日に合わせた“1day 1color”を選んでもらいたいです」と話します。春秋はライトな羽織もの、冬はウールコートのライナーとして着れば、ワンランク上のオシャレを楽しむことができて、2016年からは待望のメンズサイズもスタートしました。
![](https://former-cdn.cinra.net/uploads/img/2022/a9d3f0d9cefd592a10f66e4a08e7c26fc8edd20f1.jpeg)
「hippiness」のアイテムは個性的だけど、いつもの格好に1点だけでも取り入れると、全体がオシャレにまとまり、自分の個性を演出できるでしょう。
![](https://former-cdn.cinra.net/uploads/img/2022/3fb2c1e4cff10ee7b188b68d3acc8143bf3a395b1.jpeg)
フラッグシップショップには、姉妹ブランド「sandglass(サンドグラス)」の商品も展開。軍モノのデットストック生地をウエアやバッグに手を加えられた一点物は、他では見られないものばかり。普段のスタイリングにスパイスを注入したいときは、真っ先にここへ駆けつけてみてください。
![](https://former-cdn.cinra.net/uploads/img/2022/ac117186f6493e839f57cf3c64b55d9e0015d5801.jpeg)
-
hippiness
住所:福岡県福岡市中央区今泉1-13-27 サンスペース2F
営業時間:13:00~20:00
定休日:不定休
電話番号:092-752-1530
URL:http://hippiness.jp/
Facebook:https://www.facebook.com/hippi68/
sirone
![](https://former-cdn.cinra.net/uploads/img/2022/7bb17019fb3a77b461e8cb196c2ff20d8f6ae22f1.jpeg)
白とグレーの壁に、額縁の絵のように切り取ったガラス窓。そこから洗練されたシンプルな洋服を展開する「sirone(シロネ)」のフラッグシップショップがこちら。店内は白色をメインに、プルオーバーやシャツ、ワンピース、カーディガンなどが丁寧にディスプレイされ、飾りすぎずも垢抜けた雰囲気のウエアが並んでいます。都会的に感じるその洋服たちは、さぞコンセプチュアルに作られたものだろうと思いきや、デザインを担当する中村久美子さんからは意外な言葉が返ってきました。
![](https://former-cdn.cinra.net/uploads/img/2022/401ba4463dbaa6cd12406af7837dd36cec7c83d11.jpeg)
「服を生活道具の一つと捉えていて、白シャツでも臆せず毎日使って洗って、いつも手の届く場所に置いておくような……。気取らずにずっと愛用し続ける服を目指しています」と中村さんは話します。機能的なポケットを配したものや、洗い物をするときに袖をまくる必要がない七分袖も用意。素材の風合いや美しいシルエットが生きたウエアはすっきりとした印象に感じられ、全国区でファンがいるほど人気です。
![](https://former-cdn.cinra.net/uploads/img/2022/1f1d21d0853562e85a7b25b56d5ef877439f726e1.jpeg)
もともとレディースブランドとして始まり、現在では男性客からの要望もあってメンズラインも展開。スウェットのパーカーは、男女ともに指名買いが多いアイテムで、シーズン毎に微調整を繰り返しながら、新作を発表しています。
![](https://former-cdn.cinra.net/uploads/img/2022/9fb58d7b2de3a971400f6b2fc46c1843c31bb23a1.jpeg)
カラーも白だけではなく、毎シーズン、白と白い服に合うネイビーやブルー、インディゴ染めなども展開。ナチュラルに偏らず、カジュアルすぎず、子どもっぽく見えない。この絶妙なバランス感がとても心地良く、オシャレな大人たちから愛されている人気の理由です。
![](https://former-cdn.cinra.net/uploads/img/2022/6e738269e599f319766970af98178c89a8aeba641.jpeg)
-
sirone
住所:福岡県福岡市中央区薬院1-14-25 つるやビル1F
営業時間:11:00〜19:00
定休日:水曜日
電話番号:092-737-2226
URL:http://www.sirone.net
Instagram:https://www.instagram.com/sirone_note/
saranam
![](https://former-cdn.cinra.net/uploads/img/2022/971fb39553196053fd7a00d619ae0ace31f649661.jpeg)
革小物の重厚な世界観を覗きたいなら、「saranam(サラナン)」のショールームへ。アパレルの流れとは一線を画したモノ作りをする榊原祟寛さんのファッション雑貨ブランド「saranam」は、デザインよりも素材自体が醸し出す世界観を大事にしています。
![](https://former-cdn.cinra.net/uploads/img/2022/aa927140c53c233407862c235f9b0c082bfeb7701.jpeg)
「saranam」の革小物アイテムは、上質なイタリアンタンニンレザーをメインに使用。革を伸ばさずに、植物染料で染め上げ、ナチュラルな状態で呼吸をさせる。そうすることで、新品の状態ですでに風合いを放ち、経年変化を楽しめるのだそう。見た目はもちろん、手に持ったときの肌馴染みや、きめ細やかなディテールは、やはり格別です。
![](https://former-cdn.cinra.net/uploads/img/2022/86c126b6492f2cb997fcb15997407bc0634869071.jpeg)
また、革のアイテムに付属するパーツにもひと言では表現できない苦労とこだわりが。国内で鋳物職人を見つけ出し、商品ごとに型からオリジナルで作るように依頼して、特注の真鍮パーツを作り上げたそう。このアンティーク感漂う佇まいと、ボディに合わせたさまざまなデザインが商品のグレードを引き上げているのは間違いなし。
![](https://former-cdn.cinra.net/uploads/img/2022/59382797ea78a0baa9b624fca279612081628a691.jpeg)
またショールームには、榊原さんが同時に企画する2つのブランドも展示・販売しています。一つは、インドのハンドメイド刺繍や、タイの山岳民族が使っていた生地を使った「maitri(マイトリー)」。ここのポーチやクッションカバーからは、どこか懐かしい風合いやひと針に込めたメッセージを感じ取ることができます。
![](https://former-cdn.cinra.net/uploads/img/2022/955e9d2ab48b7b49c4628c9f756ec05c475dc19d1.jpeg)
もう一つは「samadi(サマディー)」という、タイやインドにて手織り・手紡ぎをし、生地を一から仕立てたシャツブランド。どちらもフェアトレードの働きと、製造背景まで含めたモノ作りのストーリ性を併せ持つブランドなので、合わせてチェックしてみてください。
![](https://former-cdn.cinra.net/uploads/img/2022/715bdc86df7bbf485ae7083675a145f46adb054d1.jpeg)
-
saranam
住所:福岡県福岡市博多区博多駅前3-30-5 2F
営業時間:11:00〜19:00
定休日:ホームページを要確認
電話番号:092-292-3922
URL:http://www.saranam.co.jp
Instagram:https://www.instagram.com/saranam_official/
TIGRE BROCANTE
![](https://former-cdn.cinra.net/uploads/img/2022/6044177755637351d7658575ce12323e8d6764131.jpeg)
福岡発のファッションブランドと言えば、「TIGRE BROCANTE(ティグルブロカンテ)」は欠かせない存在。1998年に薬院にフラッグショップがオープンし、その後現在の警固に移転。古き良き日本を見つめながら手仕事が伝わるオリジナルアイテムを企画・製作し、国内外の50店舗以上に卸しているブランド・セレクトショップです。
![](https://former-cdn.cinra.net/uploads/img/2022/a8f8f328d15e5c4f9935ebad1095ea17d4439fbe1.jpeg)
「TIGRE BROCANTE」の魅力は、織機から生まれる生地の風合いを大事にした服づくりと、アジア諸国の伝統文化や現代に残る職人技を活かす姿勢にあります。藍染めや泥染めなどの染色技術をシャツやスウェットに落とし込み、現代風にアレンジ。またインドやタイでは古い生地を見つけ、現地でオリジナル生地を製作するなど、それぞれの国の伝統技法を活かし、「ここにしかないもの」を作り出しています。
![](https://former-cdn.cinra.net/uploads/img/2022/7a74a1f5f3b1afeac329cdfc96986f704c4cebd41.jpeg)
また、テキスタイルデザイナーの石北有美さんとコラボし、石北さんの柄をプリントした生地を作成し、仕立てたオリジナルウエアを展開することも。着るほどに身体に馴染み、質感や色落ちさえ愛着の対象となるので、長年連れ添える一着へと昇華するのも納得です。
![](https://former-cdn.cinra.net/uploads/img/2022/93db6c8c728c1e9ea20d678c04b151d47f0caf561.jpeg)
コンセプトの根底にある「デニムを使った大人のワークスタイル」を代表するデニムパンツはブランドの原点であり、定番の一本。古い織機でソフトに織り上げられた肌触りの良い生地、藍色をイメージしたインディゴブルー、ヒップポケットには白鷺モチーフのステッチが施され、その糸一本一本に職人の情熱とプライドが込められています。そしてオリジナルのインディゴスウェットも、素材感を愉しめる一着。先染めした凹凸のある糸なので、ふっくらとして表情豊かで、これ一つで様に見えるのも嬉しいアイテムです。
![](https://former-cdn.cinra.net/uploads/img/2022/af4df9a4b3b3ffdd5432f18bb9bfd5059918ffd61.jpeg)
- フィードバック 42
-
新たな発見や感動を得ることはできましたか?
-