書籍『NHKスペシャル「新ジャポニズム」世界はなぜ日本カルチャーに熱狂するのか』が本日10月28日に刊行された。
NHKスペシャル『新ジャポニズム』シリーズが書籍化。世界の街角やネット空間のいたるところで、なぜ今、日本発のカルチャーが熱狂的に受け入れられているのか。番組ディレクターによる現地ルポに加え、各カルチャーの世界展開に通暁した識者らの書き下ろし解説が収録される。
第1集「MANGA」を中山淳雄(エンタメ社会学者)、第2集「ボカロ」を柴那典(音楽ジャーナリスト)、第3集「日本食」を村田吉弘(「菊乃井」3代目主人)、第4集「デザイン」をロッセッラ・メネガッツォ(ミラノ大学東アジア美術史准教授)が解説。佐々木俊尚の特別寄稿も掲載される。
主な内容
第1集 MANGA わたしを解き放つ物語
第1集は「MANGA」。アニメも含めると世界の10億人がファンであると推計される。熱狂の背景には「世界の混沌」があると海外の研究者は分析。日本マンガの多様で、真実味を帯びたキャラクターや物語に、厳しい現実を前にした人々が自分を重ねている。ルポではウクライナ、インドネシア、ジンバブエ、韓国など世界各地のファンを取材し、熱狂のリアルな現場に迫る。
第2集 ‟ボカロ”が世界を満たす
第2集のテーマは「ボカロ」。いま、初音ミクを起点とする日本発のボーカロイド文化が世界中で熱狂的なファンを獲得。歌声合成技術ボーカロイドはAdoやYOASOBIなど新たなアーティストも生み出すカルチャーになった。観客が日本語で大合唱する海外のライブや世界の若者たちが新たな音楽を生む現場に密着。AdoやYOASOBIの独自取材も交じえ、進化するボカロの魅力に迫る。
第3集 世界化する日本食
第3集では、新たなフェーズに突入した日本食に注目する。キーワードは「IZAKAYA」「IKEJIME」「OMAKASE」。フランスの魚市場で、アメリカの星付きレストランで、サウジアラビアの金融街で何が起きているのか? 私たち日本人が考えてもみなかった日本食の価値、見過ごしてきたかもしれない日本食の本質を、海外の人々の熱い想いと言葉で解き明かしていく。
第4集 世界を魅了する和のデザイン
第4集のテーマは、ファッション、テクノロジー、建築など多くの分野にわたって称賛される日本のデザイン。アメリカの大人が買い求めるのはランドセル。美しさと機能性が人気だ。欧米では、壊れた器を漆や金で直す「金継ぎ」教室が大盛況。癒やしと勇気を与えられるという。日本各地で職人技を探す有名ブランドの調査にも密着。職人の手仕事、その技を伝え守る日本人の暮らしと思想に迫る。
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