©2026年『すべて真夜中の恋人たち』製作委員会
映画『すべて真夜中の恋人たち』が2026年に公開される。
原作は『乳と卵』『夏物語』などで知られる川上未映子の初恋愛小説『すべて真夜中の恋人たち』。人との関わりを拒み孤独に生きてきた主人公・冬子が年上の男性・三束と出会い、自らの孤独や感情と向き合う姿を描く。2011年の発行以降、日本国内累計発行部数40万部を突破。今回、川上にとって初の長編小説映像化となる。
監督は『あのこは貴族』の岨手由貴子。フリーの校閲者で人との関わりを避けながら孤独な生活を送る主人公・入江冬子役を岸井ゆきの、ひょんなことから冬子と出会い交流を深める物理教師・三束役を浅野忠信が演じる。
【岸井ゆきののコメント】
川上未映子さんの小説が大好きで、様々な媒体でお話しさせていただくほどでした。
『すべて真夜中の恋人たち』は、私の中であまりにも完成されていて、映画になることもその主人公を担うのも不安が大きく難しいと感じましたが、この物語が映像として立ち上がるとき、冬子として立っていたいと思いました。
大好きな原作の文字のイメージから抜け出すのには試行錯誤しましたが、目の前にいる監督やスタッフと今そこに在るものを信じて、16ミリフィルムに閉じ込めることが出来ました。
原作を愛するすべてのみなさまにもう一度冬子に出会っていただきたく、まだ冬子を知らないみなさまには、この世界を知ってほしいです。
【浅野忠信のコメント】
『すべての真夜中の恋人たち』公開決定! とても嬉しいです!
三束さんという役を演じるにあたり、彼の秘密をとことん考えました。
しかしこの役をより確かなものにできたのは岸井ゆきのさんが演じる入江冬子さんがいたからです。
そして岨手由貴子監督に自分の作った三束さんを理解していただき共にフィルム撮影できる事でより深く作品を表現できたと思っています。
【岨手由貴子監督のコメント】
はじめて原作小説を読んだときのこと、岸井さんや浅野さんにお会いしたときのこと、ロケハン中や夜の会議室であれこれ構想したこと。そんなひとつひとつの断片が確かな線を結んで、ようやく一本の映画が完成しました。
映画をつくるたびに感じるのですが、企画段階から完成に至るまでに交わされたあらゆる会話が、いつも重要な気づきを与えてくれて、どこへ向かうべきかの道しるべになってくれます。
この素晴らしい原作に魅せられたスタッフ、キャストとの出合いが、映画『すべて真夜中の恋人たち』をつくりあげました。
公開までまだ少しありますが、多くの方に観てほしいし、この物語について話してほしい。
その日が待ち遠しくて仕方がありません。
【川上未映子のコメント】
世界中の読者から、この作品への心のこもった感想を受けとるたびに、まるで青白い炎にふれているような気持ちになります。岨手監督によって、そして岸井ゆきのさん、浅野忠信さんが演じる冬子と三束さんによって、その静かな熱はさらに濃く深くなり、文章では見ることのできなかった、知ることのできなかった、たくさんの感情や記憶に出会いました。みなさんに観ていただける日が今から楽しみでなりません。

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