建築家・藤本壮介、初の大規模個展『藤本壮介の建築:原初・未来・森』が7月2日から森美術館で開催

藤本壮介

《ラルブル・ブラン(白い樹)》

2019年

フランス、モンペリエ

撮影:イワン・バーン

個展『藤本壮介の建築:原初・未来・森』が、7月2日から森美術館で開催される。

1971年に北海道で生まれ、東京とパリ、深圳に設計事務所を構える藤本壮介。2000年に自身の事務所を設立した。2000年の『青森県立美術館設計競技案』で注目を集めたのち、2012年には『ヴェネチア・ビエンナーレ第13回国際建築展』に出品し、金獅子賞を受賞。近年では集合住宅『ラルブル・ブラン(白い樹)』や音楽複合施設『ハンガリー音楽の家』など世界各地で高い評価を得てきた。現在は「2025年大阪・関西万博」の会場デザインプロデューサーも務めている。

藤本にとって初の大規模個展となる同展。原初から存在する「森」は藤本の創作の核であり、副題「原初・未来・森」には、「森」が未来の建築や社会のモデルになるという想いが込められているのだという。

同展では、活動初期から現在も進行している世界各地でのプロジェクトまで、四半世紀の活動の歩みを紹介する。これまで手がけた世界各地での作品の展示の他、大阪・関西万博の象徴となっている「大屋根リング」のコンセプトを、5分の1部分模型の展示や外観写真、資料などを通して紐解く。また、倉方俊輔(建築史家、大阪公立大学教授)、幅允孝(ブックディレクター、有限会社バッハ代表)、宮田裕章(データサイエンティスト、慶應義塾大学教授)らとコラボレーションを行った作品を展示する。

展示のほか、シンポジウムやトークセッション、などのラーニングプログラムも開催される。会期は11月9日までを予定。

【藤本壮介のメッセージ】
今回の個展は、いわゆる回顧展というより、現在進行形で、むしろ未来を向いているものです。これまでの集大成であると同時に、これからの方向性を模索する展覧会になると感じています。建築家とは、人と人、人と自然の関係を紡ぐ「場」を作る仕事でもあり、それは私にとっては自然と人工が溶け合う「未来の森」のような場所だといえるかもしれません。さまざまな価値観がバラバラであることの良さと寂しさが行き交うこの時代に、そこに豊かな「つながり」を作り出せないかと模索しています。「こんな建物や街で暮らしたら、世界はどう見えてくるのだろう」とみなさんの想像と希望が膨らみ、未来をポジティブに考えるきっかけとなれば嬉しいです。



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