『ストレンジャー・シングス』キャストが好きな日本のポップカルチャーは? 来日取材で語る

2025年11月27日よりシーズン5の配信が始まった『ストレンジャー・シングス 未知の世界』。

その配信に先がけ、ウィル役のノア・シュナップ、マイク役のフィン・ヴォルフハルト、ダスティン役のゲイテン・マタラッツォ、ルーカス役のケイレブ・マクラフリンが来日した。

主要キャストとして10年にわたり作品を支えてきた彼ら。シーズン1当時は、ここまで世界的な人気作になるとは想像していなかったという。2016年から歩み続けてきた物語が、ついにフィナーレを迎えようとしているいま、どのような思いを抱いているのだろうか?

フィン、ゲイテン、ケイレブの3人に聞いた。(ノアは体調不良のため欠席)

まさか世界中でヒットするとは……。当初はカルト的人気を予想していた

—みなさんが10年にわたり演じてきた本作も、完結です。撮影中、「これで終わるんだ」と実感したエピソードはありますか?

ゲイテン・マタラッツォ(以下、ゲイテン):たくさんあるんですけど……。スケジュール確認をしているときに、助監督が「あと9週間!」って言って背中を叩いてくれたんですよ。

もちろん残りのスケジュールはわかっていたのですが、あらためて言われたことで心にズーンとくるものがあって。そこで実感したという感じですかね。

フィン・ヴォルフハルト(以下、フィン):ぼくにとっては終わりを実感するのには時間がかかったのですが、やはり最終撮影日には実感せざるを得なかったですね。

すごく重みのある空気感でしたが、キャスト全員ポジティブな気持ちで終わりを迎えたと思います。

ケイレブ・マクラフリン(以下、ケイレブ):とにかく胸がいっぱいで。「これで一つの素晴らしい時代が終わるんだ」と、そういう感じがすごくしました。

—本作は、シーズン1が2016年に配信されて以来、全世界で爆発的な人気を誇っています。当時からこれほどまでの人気を確信していたのでしょうか?

ゲイテン:もちろん、このドラマのクオリティはすごいし、脚本段階から子どもながらに特別な作品だと感じていました。でも、誰もこんなに爆発的に人気が出るとは思っていなかったんじゃないでしょうか。

もともとはニッチな層にカルト的な人気が出そうな作品だと思っていましたが、ニッチどころか世界的に人気が爆発しましたよね。まさかこんなに人気になるとは……。

ルーカス役は『NARUTO -ナルト-』のあるキャラクターを意識して演じていた? 3人が語る日本のポップカルチャー

—作品の特徴として、『ダンジョンズ&ドラゴンズ』など、オタク的なポップカルチャーが出てくることも印象的ですね。日本のポップカルチャーで好きなものはありますか?

ゲイテン:『ゼルダの伝説』シリーズ!

母が暴力的なゲームを好まなかったので、ファミリー向けのゲームをやっていたんです。そういうゲームのなかで最高だったのが、任天堂。

Wiiを初めてプレイしてから、任天堂のゲームが大好きになりました。『ゼルダの伝説』シリーズは人生に影響を与えてくれたものだし、いまでも新作の発表を楽しみにしています。

ケイレブ:いとこも家族もゲームが好きで、朝5時から一緒にPlayStation 2をやった思い出もあるくらいです。

じつは、ぼくはルーカスの役柄を演じるにあたって、『NARUTO -ナルト-』のロック・リー(※)を意識していたんですよ。忠誠心があって、強い情熱をもつ性格がルーカスにも似ていると思っていました。

※ロック・リー:漫画『NARUTO -ナルト-』に登場するキャラクター。忍術は使えないが忍者を目指す、まっすぐな性格の努力家。

フィン:『AKIRA』や『DEATH NOTE』『フリクリ』などが大好きです。

アニメだけじゃなくて映画も好きで、黒澤明監督や小津安二郎監督の作品をよく観るんです。昨年地元のカナダで上映会があって、何本か映画館で観ることができて最高でした。

誰もが納得するエンディング。終わり方を知ったときの気持ちは?

—2026年1月1日に最終話が配信されますね。本作の終わり方を知ったときの気持ちを教えてください。

ケイレブ:この作品は特別で、ぼくの人生の多くを占めていました。終わり方を知ったときは、「これで終わるんだな」そして、「終わりって突然やってくるんだな」と実感しました。

これまでは、プロモーションで世界を回るとき、みんなで次のプロモーションではどういうことをするか打ち合わせをしていたん です。でも今回はそれがないということを、さっきフィンと話していて実感しました。

ゲイテン:終わるべくして終わった、そういう終わり方 でした。

みんなで台本の読み合わせをしたとき、ほっと一息つけたくらい。みんなが納得して、気持ちがつながった状態で終わりを迎えたと思います。

もちろん、「一つの物語が終わる」という意味ではエモーショナルな回ではありますが、相変わらずアクションも満載。最後まで楽しんでもらえるんじゃないかなと思います。

『ストレンジャー・シングス 未知の世界』シーズン5
配信スケジュール

Vol.1(第1〜4話):11月27日(木)
Vol.2(第5〜7話):12月26日(水)
最終章(第8話):2026年1月1日(木)

Netflixシリーズ「ストレンジャー・シングス 未知の世界 5」最終章:11月27日(木)10時より世界独占配信
プロフィール
ゲイテン・マタラッツォ

アメリカ合衆国の俳優兼歌手。2002年生まれで2011年よ り俳優を始める。『ストレンジャー・シングス 未知の世界』ではダスティン・ヘンダーソンを演じた。『レ・ミゼラブル』をはじめブロードウェイ上映の舞台にも出演しており、インディー・ロックバンド、Work In Progressのリードシンガーも務めている。

ケイレブ・マクラフリン

アメリカ合衆国の俳優。2001年生まれで、2012年から俳優を始める。『ストレンジャー・シングス 未知の世界』ではルーカス・シンクレアを演じた。

フィン・ヴォルフハルト

カナダ出身の俳優兼ミュージシャン。2002年生まれで2012年より俳優活動を開始。『ストレンジャー・シングス 未知の世界』ではマイク・ウィーラーを演じ、ほかにも『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』にも出演している。バンド・The Aubreysでギターボーカルを務めるほか、サンローランなどさまざまなブランドでキャンペーンモデルもしている。



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