特集 PR

破天荒で真面目な面白ガール bómiインタビュー

破天荒で真面目な面白ガール bómiインタビュー

インタビュー・テキスト
金子厚武
撮影:田中慎一郎
2012/02/06

海外のインディロック/エレクトロポップに通じる、カラフルでキャッチーな楽曲を詰め込んだミニアルバム『Gyao! Gyappy!! Gyapping!!!』で昨年より活動をスタートさせた期待の新星、bómi。しかし、彼女はつい一昨年前まで本名の「宝美」名義で活動し、シンプルで力強いメロディに乗せて、自らの悲しみや寂しさを歌っていた。その姿は、現在の彼女からはとても想像できないものだったと言っていいだろう。果たして、この1年で彼女に何が起こったのか? 前作からの連作のような意味合いのあるミニアルバム『OH MY POOKY!!!』の発表に合わせ、彼女にその変化の経緯と、現在のスタンスについてじっくりと話をしてもらった。そこから見えたのは、自分の感情をそのまま吐き出していた1人の少女が、それを表現として昇華する道を選び取るまでの、とても軽やかな成長の物語だった。

「この寂しさみたいなものは歌にしなくても、みんなが持ってるものだ」って思ったんです。

― bómiさんは以前「宝美」という名義で活動されていて、その頃は「私を必要として!」と訴える音楽だったそうですね。そこから、どのように今のbómiへと変わっていったのでしょう?

bómi:「いつまでも尾崎豊じゃいられない」みたいな感じが近いと思うんですけど、当時の叫びって、10〜20年って持続するものではなかったと思うんです。どこかで無理が生じるというか、嘘が生まれてきちゃうと思って。もちろん、そのときは自分の中に切実な思いがあったんだと思うんですけど、それを人前で歌っていくうちに、寂しさとかが消化されていったんですね。最終的には、「この寂しさみたいなものは歌にしなくても、みんなが持ってるものだ」って思ったんです。だったら、もっと楽しいことがしたいなって思ったのが、bómiを始めるきっかけですね。

―今振り返ると、当時はどうして「宝美」としての表現が必要だったんだと思いますか?

bómi:難しい質問ですね…ただそれを訴えたかったんじゃないですか? 自分は人間ってだけで全然何者でもないんですけど、「何者かだ」って自分を確かにしたい時期で、それが極端な形で出たのが以前の自分の音楽だったのかなって。

bómi
bómi

―アメリカ生まれの日本育ちで、ご両親が韓国の方という出自による、アイデンティティの揺らぎみたいなものがあったのでしょうか?

bómi:埋まらない寂しさみたいなものはあったんだと思うんですけど、今思うと何ってわけじゃないんですよね。幸せな家庭に育ったら幸せな人かっていうとそれも違うと思うし、別に誰でも同じだなって。だったら、悲しいことを「悲しい」って表現するよりも、それをどれだけプラスに転換できるか考えて…よりひねた方向に行ったというか(笑)。悲しいことを「悲しい」と言わずにどう表現するかって、表現の本質的な部分だと思うんですよね。

―でも、それまでの「宝美」を好きでいてくれる人もたくさんいたでしょうから、そこを大きく切り替えるっていうのはやっぱり不安や迷いもあったと思うんですけど。

bómi:ありましたね。「宝美」として2年間ぐらいライブ活動をしてて、そのときの音源をせめてライブに来てる人だけにでもあげたいと思ったんですけど、結局いろんな都合で出せなかったんです。でも、だったら前転びに、もし離れていく人がいたとしてもそれはそれで仕方ないって思うようにして。新しいことをやるんだったら、しっかりやり切った方がいいなって。

―どっちつかずになるよりは。

bómi:そうそう。それに、プロデューサーのwtfと出会って、曲を聴いたときに、直感的に「あ、いいかも」って思ったんです。だから、紹介されてすぐに「一緒にやりたい」って話になって。

―即決だったんですね。

bómi:結構ノリで決まったんです(笑)。でも、「(真顔で)やります!」とかいうんじゃなくて、「楽しいことやんない?」「あ、いいですよ」で始められた感じがいいなと思って。その気軽な感じは忘れないでいたい感覚です。

2/3ページ:どうしても主義・主張を追いがちだけど、もっとそういうのを取っ払って、ただ楽しいだけでいいんじゃないかって。

Page 1
次へ

リリース情報

bómi『OH MY POOKY!!!』
bómi
『OH MY POOKY!!!』

2012年2月8日からタワーレコード、ライブ会場限定発売
価格:1,050円(税込)
TWCP-17

1. iYo-Yo
2. 麹町のスネーク
3. PPP…
4. Mu・Zi・Q
5. Willy Wonka

イベント情報

『「OH MY POOKY!!!」Release Party 〜OH MY DANCING MEEEEEN!!!〜』

2012年2月10日(金)OPEN 18:30 / START 19:00
会場:東京都 渋谷 CHELSEA HOTEL
出演:
bómi
QUATTRO
The Flickers
料金:前売2,500円 当日3,000円(共にドリンク別)

プロフィール

bómi

ハロー まいどー アニョハセヨ〜。1987年、アメリカ生まれ、大阪育ちのK系ガール。早大中退。デモ音源をMySpaceにて公開したところわずか1年間で10万アクセスを突破し話題に。2011年、新鋭プロデューサー"wtf"と出会い、bomi始動。両者の起こす超キケンな化学反応は、ただの「はなうた」をブッ飛びのロックンロールに昇華させる。2011年7月6日にはTOWER RECORDS限定ミニアルバム『Gyao!Gyappy!!Gyapping!!!』をリリース。2012年2月8日にはTOWER RECORDS限定ミニアルバム『OH MY POOKY!!!』をリリースし、2月10日(金)にリリースパーティーを渋谷CHELSEA HOTELで開催。ガーリーロックのニューフェイスに要注目!

SPECIAL PR 特集

もっと見る

BACKNUMBER PR 注目のバックナンバー

もっと見る

PICKUP VIDEO 動画これだけは

『大人のためのグリム童話 手をなくした少女』予告編

映画『大人のためのグリム童話 手をなくした少女』予告編。高畑勲の実験精神に敬意を表する監督が「暗号描画」なる手法を使い、全ての作画をたったひとりで手がけたという。透けてしまいそうなキスシーンや、迫り来る波の一瞬一瞬に確かに手をひかれているようで、全貌が気になって仕方ない。オフィシャルサイトには片渕須直、今日マチ子らのコメントも。(井戸沼)

  1. 岩田剛典と元カノ・大政絢が再会 『パーフェクトワールド』新場面写真 1

    岩田剛典と元カノ・大政絢が再会 『パーフェクトワールド』新場面写真

  2. 『ギャングース』公開日決定&新場面写真にMIYAVI、篠田麻里子、山本舞香ら 2

    『ギャングース』公開日決定&新場面写真にMIYAVI、篠田麻里子、山本舞香ら

  3. 木村拓哉&長澤まさみのホテルマン姿 『マスカレード・ホテル』特報公開 3

    木村拓哉&長澤まさみのホテルマン姿 『マスカレード・ホテル』特報公開

  4. ガンダムシリーズ最新作『機動戦士ガンダムNT』特報、声優陣に榎木淳弥ら 4

    ガンダムシリーズ最新作『機動戦士ガンダムNT』特報、声優陣に榎木淳弥ら

  5. のんが武満徹『系図』の語り手を担当 谷川俊太郎の詩を朗読 5

    のんが武満徹『系図』の語り手を担当 谷川俊太郎の詩を朗読

  6. 森川葵×城田優のドラマ『文学処女』に中尾暢樹、泉里香、上遠野太洸ら 6

    森川葵×城田優のドラマ『文学処女』に中尾暢樹、泉里香、上遠野太洸ら

  7. 次号『CUT』は『銀魂』特集 実写からアニメ、原作漫画まで網羅の36ページ 7

    次号『CUT』は『銀魂』特集 実写からアニメ、原作漫画まで網羅の36ページ

  8. 満島真之介が『映画 おかあさんといっしょ』に出演 「人生の一番の夢」 8

    満島真之介が『映画 おかあさんといっしょ』に出演 「人生の一番の夢」

  9. アナログフィッシュ×呂布カルマ 小さな声でも人に刺さる言葉 9

    アナログフィッシュ×呂布カルマ 小さな声でも人に刺さる言葉

  10. 金閣寺で踊ったs**t kingzが感じた、ダンサーの社会的地位の変化 10

    金閣寺で踊ったs**t kingzが感じた、ダンサーの社会的地位の変化