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新星・Chapman、混沌とした社会の中で思考停止した脳を揺さぶる

新星・Chapman、混沌とした社会の中で思考停止した脳を揺さぶる

Eggs
インタビュー・テキスト
天野史彬
編集:矢島由佳子(CINRA.NET編集部)
2020/05/01

自分たちが大事にしているものを最後まで追い切りたい。その強い気持ちが、夢を叶えさせてくれると思うので。(Neggy)

―最後の“Over the rain”は、今作のなかでも特に開けた楽曲だと思うんですけど、この曲はどのようなところから生まれた曲なのでしょう?

NAKADAI:“Over the rain”は去年の6月頃に作り始めたんですけど、当時、梅雨の時期で、じめじめして暗くなりがちだったんですよね。僕は普段から悲しみとか、負の感情に対する反骨心で曲ができることが多いんですけど、“Over the rain”も、土砂降りで、バイトで疲れていたなかで、深夜3時頃にピアノを弾いていたらできた曲で。そんなときに作ったからか、映画の主題歌みたいな、壮大な曲を作りたいなと自分では思っていました。だから、ストリングスやハープを入れて晴々とした感じにしようとしましたね。

NAKADAI
NAKADAI

NAKADAI:歌詞はどう?

Neggy:歌詞に関しては、自分たちに向けたアンセムを作りたいと思って書きました。周りに流されずに、自分たちの心の奥にあるものを大事にしていきたい……そういうことを自分たちに向けて言えている曲になったなと思います。

今の僕らがやっていることって、「音楽でプロを目指す」とか、「25歳で夢を語る」とか、人が満たしたがる基準からまったく外れた行為だと思うんですよ。もちろん、周りの会話に僕らも流されそうになることはあって。

NAKADAI:そうだね。

Neggy:それでも、自分たちが大事にしているものを最後まで追い切りたいんですよね。その強い気持ちが、夢を叶えさせてくれるんだろうと思うので。

Chapman“Over the rain”ミュージックビデオ

社会的なメッセージの強いアルバムが支持されていたことは、今の自分たちにとっても希望になる。(NAKADAI)

―今日はかなり歌詞や思想の話をメインにお話を伺いましたけど、音楽的な影響源も知りたいです。

NAKADAI:僕はネオソウル全般が好きですね。ディアンジェロ、エリカ・バドゥ、The Soulquarians……ああいう人たちのすべてに自分は影響を受けていると思います。それに、ジョージ・ベンソンやEarth, Wind & Fireのようなファンクの人たちに、現代のビートミュージックシーンの人たち。例えばトム・ミッシュやジョーダン・ラカイ、アルファ・ミスト……挙げればキリがないですね。あと、マック・エアーズはNeggyと共有して聴いてましたね。

Neggy:そうだね。

NAKADAI:そもそも、僕らはアコースティックな音楽をやっていたんですけど、そこからガラッと音楽性が変わったきっかけはceroだったんです。『GREENROOM FESTIVAL』でceroのライブを観たときに、ジャンルとかを超越して「かっけぇ!」と思ったんですよね。『Obscure Ride』(2015年発表、ceroの3rdアルバム)とか、あの辺の作品にすごく影響を受けました。そこから彼らのルーツを掘っていったときに、ネオソウルに行きついたんです。

―1990年代のネオソウル勢もそうだし、もっと遡って、例えば1970年代のマーヴィン・ゲイなんかも、音楽的には美しく快楽的な側面を持ちながらも、メッセージ的には非常に濃度の高いものを発していたじゃないですか。そういうところも、Chapmanに受け継がれているのかもしれないですよね。

NAKADAI:まさにこの間、マーヴィン・ゲイの話をNeggyとしたんですよ。例えば『What’s Going On』(1971年発表)は、当時モータウンが享楽的な音楽をリリースしていたなかで、すごく社会的なメッセージの強いアルバムだったわけじゃないですか。でも、あのアルバムが支持されていたことは、今の自分たちにとっても希望になるなと思います。

―最後に、先ほども少し話にありましたけど、『CREDO』というタイトルはどういった理由で付けたんですか?

Neggy:「CREDO」は「信条」っていう意味の言葉なんです。“Over the rain”の話にも繫がりますけど、このEPは、今後どんなことがあっても、Chapmanが立ち返る価値観として置いておくべき作品なのかなと思うんですよね。だから、この言葉が合うと思ったんです。

あと、これはスパイス程度の意味なんですけど、僕とNAKADAIとベースのKidoは、10年以上、キリスト教の学校に通っていたんです。キリスト教には「使徒信条」っていう言葉があって、それが「クレド」と呼ばれるんですよね。僕らが10年以上、キリスト教の学校に通って聖歌を歌ってきたっていうルーツもどこかで表現したいなと思って、『CREDO』というタイトルにしました。

Chapman『CREDO』ジャケット
Chapman『CREDO』ジャケット(Amazonで見る
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リリース情報

『CREDO』(CD)
Chapman
『CREDO』(CD)

2020年4月15日(水)発売
価格:1,650円(税込)
EGGS-045

1. カーニバル
2. 命脈
3. PILLAR
4. Kind man
5. J.A.M
6. Over the rain

アプリ情報

『Eggs』
『Eggs』

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料金:無料

プロフィール

Chapman
Chapman(ちゃっぷまん)

2018年8月、中高の同級生らが軸となり結成。平均年齢25歳の5人組バンド。80s~90sのソウルやファンクを軸としながらもジャズ、ヒップホップ、ロック、近年のビートミュージックシーンからの影響をも感じさせる多彩な音楽性に、内省的かつ情緒溢れる詩を掛け合わせた楽曲が魅力。バンド結成1年で『SUMMER SONIC 2019』や、『ツタロックフェス 2019』などに出演し、早耳のリスナーや業界関係者から注目を集めている。4月15日、1stEP『CREDO』をリリース。

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