「いやぁ、映画って本当にいいもんですね」の水野晴郎が死去

「いやぁ、映画って本当にいいもんですね」で知られていた映画評論家の水野晴郎が6月10日、東京の病院で死去した。享年76。

水野晴郎は1931年生まれで、72年から97年の25年にわたり、「水曜ロードショー」(後の「金曜ロードショー」)の解説を務めており、その間約1200本の映画を紹介した。

また、宣伝マン時代には邦題の考案にも注目が浴びており、『ビートルズがやって来る ヤァ!ヤァ!ヤァ!』や『真夜中のカーボーイ』『夕陽のガンマン』、意図的に誤字を使った『007 危機一発』などの考案も水野晴郎だ。

96年には、自身で脚本、監督、出演を務めた『シベリア超特急』(通称:シベ超)を公開。7作も続くほど一部で強い人気を集めており、入院中も最終作のクランクインを目指して脚本をつくっていた。

さらに、日本アカデミー賞、ゴールデン・グロス賞、日本映画批評家大賞」を発案したのも水野で、その日本映画発展への努力は、改めて評価される必要がある。

「さよなら さよなら さよなら」で親しまれていた淀川長治が死去したのが98年。それから10年して水野晴郎が亡くなった。映画を本当に愛しながらも引きこもらずに、その魅力をテレビを通して大衆に伝えていこうという熱意をもった映画評論家の2人がいなくなってしまったことは、今後の日本映画界にとっても影響力は大きいのではないだろうか。

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