新刊書の書店で働く「書店員」の投票だけで選ばれる『本屋大賞』の2009年受賞作品が発表された。
大賞に選ばれたのは、湊かなえによる小説『告白』(双葉社)。湊は1973年生まれ、広島県出身。『告白』は、幼い娘を失った中学教師の復讐を描く連作ミステリー小説で、湊による初の長編小説として刊行された。同賞で新人作家のデビュー作の受賞は初となる。
今回の『本屋大賞』には1,072人の書店員がエントリーし、一次投票には411人、二次投票には356人の投票が行われた。2位には和田竜『のぼうの城』、3位は柳広司『ジョーカー・ゲーム』が名を連ねている。
今後は、受賞作及びノミネート作品のフェアが全国の各書店で実施される。また、2009年本屋大賞の書店員のコメントや1次投票結果、本屋大賞と同時に募集された発掘本投票結果、第2回「この文庫を復刊せよ!」などを収録した書籍『本屋大賞2009』も今回の発表と同時に刊行される。