「人間は死なない」と断言した美術家・荒川修作作品が舞台のドキュメンタリー映画

美術家・荒川修作とマドリン・ギンズの建築作品「三鷹天命反転住宅」の居住者の記録を中心とするドキュメンタリー映画『死なない子どもたち』が、本日8月31日に金沢21世紀美術館で一般劇場公開に先駆けて上映される。

2005年に建てられた三鷹天命反転住宅は、住む者の潜在的な身体能力を引き出し、それにより「死ななくなる」というコンセプトの建築作品だ。全部で9戸の集合住宅は14色の鮮やかな着色が家の内装と外装に施されており、その強烈な外観から三鷹のランドマーク的存在となっている。

同映画は、自らも三鷹天命反転住宅の居住者である映画監督・山岡信貴が、ここで生まれ育った自らの子供2人の記録映像や居住者の証言、宇宙物理学者の佐治晴夫のインタビュー、そして荒川修作の貴重な記録映像を元に制作した作品。映画音楽を手がけるのは、先鋭的な電子音響作品で音楽そのものに変革をもたらし続けている渋谷慶一郎。ナレーションは俳優の浅野忠信が担当している。

常識では理解しがたい発言を繰り広げる荒川修作の言葉から浮かび上がってくる、人類がこれまで出会ったことのない衝撃の生命論。そして、住人たちに起こり始めたある変化から、人間の可能性と未来を信じる者へのメッセージが明らかになるだろう。

関連リンク

• 映画『死なない子どもたち』
• 金沢21世紀美術館