版画家・重野克明による、鳥居みゆきの小説『夜にはずっと深い夜を』挿絵原画展

版画家・重野克明による、鳥居みゆきの小説『夜にはずっと深い夜を』の挿絵原画展が、東京・清澄白河のキドプレスで9月11日まで開催されている。

重野は、1975年生まれの版画家。銅版画、油彩、ドローイングなどさまざまな平面媒体を中心に制作を続け、これまで多くの作品を精力的に発表してきた。作品には一貫して「哀愁」「エロス」「ヒューマニズム」といった人間の情念のようなテーマが描かれる一方で、どことなく「心地のよい古臭さ」が漂う。

展示作品は、昨年8月に幻冬舎より発刊された鳥居の小説『夜にはずっと深い夜を』の挿絵のために制作されたもの。装丁デザイナーの鈴木成一の呼びかけに応じた重野が、紙に水彩や墨、インク、コンテ、鉛筆などで20点以上を制作し、クオリティーの高い詩画集の様な小説が完成。独特の世界観を放つお笑い芸人・鳥居の妄想日記に、重野の描く世界がより深い魅力を与えている。

日々「描く」という行為を淡々と続けてきた重野による誤摩化しのない実直な精神性を、ぜひ感じ取ってみてほしい。

重野克明
『夜にはずっと深い夜を』原画展/鳥居みゆき著

2010年7月31日(土)~9月11日(土)
会場:キドプレス(東京・清澄白河)
時間:12:00~19:00
休館日:日曜、月曜、祝日

(画像上:「夕闇の百合畑にたたずむ自意識に\野津老い女のイメージ」(部分)/和紙、インク、鉛筆、胡粉、画像中:「華子の花言葉」より/ クレヨン、水彩、インク、画像下:「きれいなおかあさん」より 部分/インク、鉛筆、金泥)

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