ホンマタカシの活動を網羅した大規模個展、金沢21世紀美術館で開催

写真家のホンマタカシが「見ること」の意味を考え、写真とはいったい何かに迫る個展『ホンマタカシ ニュー・ドキュメンタリー』が、石川県の金沢21世紀美術館で2011年1月8日より開催される。

1999年に木村伊兵衛写真賞を受賞したホンマは、同時代を生きる若い世代を中心に人気を集める写真家。活動開始当初より、ドキュメンタリーとしての視点とアートとしてのアプローチを念頭に置いて、写真表現の持つ可能性に挑んできた。

同展では、初期の雑誌広告の仕事から、雪山での鹿狩りの痕跡を追った『Trails』、東京の風景とひとりの少女を撮影し続けた『Tokyo and My Daughter』などの代表的シリーズを展示。さらには、双眼鏡でのぞき込んで鑑賞するインスタレーション、絵画、シルクスクリーンなど最新作を含む約150点が紹介される。また、友人でもあるグラフィックデザイナーのマイク・ミルズと共にマウンテンライオンの生態を追い、これまで写真とテキストによって雑誌などでも展開してきたプロジェクト「Together」が、展示作品として初出品される点も注目だ。

さらに、同館の建設工程をホンマが撮影したという縁から、特別に妹島和世+西沢立衛/SANAAが最新作『re-construction』のために新しい空間をデザインしており、建築家と写真家のコラボレーションも見所のひとつだ。

物語や感情を表現することを嫌い、被写体をただ映しとるというホンマのドライな視点は、表現と記録のどちらに寄ることもない「ニュー・ドキュメンタリー」の名にふさわしいものといえるだろう。

『ホンマタカシ ニュー・ドキュメンタリー』

2011年1月8日(土)~3月21日(月・祝)
会場:石川県 金沢21世紀美術館
時間:10:00~18:00(金・土曜日は20:00まで)
休場日:月曜(1月10日、3月21日は開場)、1月11日
料金:一般1,000円 大学生・65歳以上800円 小中高校生400円
※同時開催の桑山忠明展との共通券

『オープニング・トーク ホンマタカシ×椹木野衣(美術評論家)』

2011年1月8日(土)
会場:金沢21世紀美術館 レクチャーホール
時間:11:00~13:00
料金:無料(ただし、当日の本展観覧券が必要)
定員:先着80名

(画像上:《Trails》より 2010 ©Takashi Homma、画像中:《M / New York》 2002 / 2010 ©Takashi Homma、画像下:《Tokyo and My Daughter》 より 2010 ©Takashi Homma)

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