古川日出男と近藤恵介の2人展は、昨年の発表作品を自ら覆す再解釈展

小説家の古川日出男と画家の近藤恵介による2人展『覆東方恐怖譚』が、東京・代官山蔦屋書店で3月26日から開催される。

同展は、昨年の3月から4月にかけて開催された2人展『絵東方恐怖譚』の再解釈を試みるもの。なお、近藤による絵画と古川の誌上未掲載のテキストを展示した『絵東方恐怖譚』は、会期直前に発生した東日本大震災の影響を受け、延長を余儀なくされている。

今回の『覆東方恐怖譚』は、福島に故郷を持つ古川が震災前とはいえ東北の地をテーマに直接的に死を連想させる作品を『絵東方恐怖譚』で発表した自分自身に憤りを覚え、同書を覆す展覧会を作り直したいという思いからスタートしたという。なお、出品される作品は、全て今回のために制作された新作になる。

まるで古川の小説に出てくるような広く入り組んだ書店内に点在する作品群を、地図を片手に周遊する鑑賞体験は、代官山蔦谷書店のコンセプトである「文化のストレージ」に通じると共に絵画史を俯瞰するような展覧会になりそうだ。

なお、会期中の4月7日には公開制作、サイン会、トークなどを行うイベント『画四月早朝絵』も実施。3月17日からは東京・恵比寿のMA2 Galleryで近藤による企画展『絵画のなかで/へ』も開催される。同展には近藤と古川に加え、渡辺泰子、伊庭靖子が参加する。


古川日出男 近藤恵介展
『覆東方恐怖譚』

2012年3月26日(月)~4月22日(日)
会場:東京都 代官山 蔦屋書店
時間:7:00~2:00(一部展示は9:00から)
料金:無料

『画四月早朝絵』
2012年4月7日(土)
会場:東京都 代官山 蔦屋書店
時間:7:00~10:00
定員:サイン会のみ先着50名
料金:無料

同時開催展
『絵画のなかで/へ』

2012年3月17日(土)~4月8日(日)
会場:東京都 恵比寿 MA2 Gallery
出展作家:
近藤恵介
伊庭靖子
渡辺泰子
古川日出男
料金:無料

(画像:「鴉、テレヴィ、犬」(全体と部分) 2012 岩絵具、水干、膠、墨、鳥の子紙、ペン 53×265cm 絵・近藤恵介 文字・古川日出男)

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