構想35年で製作15年、地球人が異星で神になるSF映画『神々のたそがれ』が日本公開

アレクセイ・ゲルマン監督の遺作『神々のたそがれ』が、3月から東京・渋谷のユーロスペースほか全国で公開される。

同作は、アンドレイ・タルコフスキー監督作『ストーカー』の原作でも知られるストルガツキー兄弟によるSF小説『神様はつらい』をもとにした作品。地球から800年ほど遅れた発展を遂げ、ルネサンス期を迎えようとしている惑星が舞台となり、圧政や殺戮、知的財産の破壊が繰り広げられている惑星に、地球人たちが科学者や歴史家から構成される調査団を派遣するというあらすじだ。

惑星の人々から神のような存在として崇められる地球人のドン・ルマータ役をレオニード・ヤルモルニク、ルマータの友人パムパ男爵役をユーリー・アレクセーヴィチ・ツリーロが演じる。キャストはエキストラまでゲルマン監督自身が選んだとのこと。

なお、ゲルマン監督は1968年に同作の脚本第一稿を執筆したが、その後に起こったチェコ事件の余波などを受けて映画製作が中止となり、2000年からようやく撮影をスタートした。2006年には全ての映像素材を撮り終え、約5年間におよぶ編集作業を経て、完成を目前にした2013年2月に同監督が死去。妻のスヴェトラーナと、息子で映画監督のアレクセイ・ゲルマン・ジュニアが同監督の意志を継いで完成させたという。同作について哲学者で作家のウンベルト・エーコは、「まさにわれわれのことを、われわれに起こり得るかもしれないことを描いた映画」と評している。

作品情報

『神々のたそがれ』

2015年3月からユーロスペースほか全国順次公開
監督:アレクセイ・ゲルマン
脚本:アレクセイ・ゲルマン、スヴェトラーナ・カルマリータ
原作:ストルガツキー兄弟
音楽:ヴィクトル・レーベデフ
出演:
レオニード・ヤルモルニク
アレクサンドル・チュトゥコ
ユーリー・アレクセーヴィチ・ツリーロ
ほか
配給:アイ・ヴィー・シー

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