
『国際写真賞「Prix Pictet Disorder(混乱)」東京巡回展』が、10月21日から東京・原宿のBANK GALLERYで開催される。
同展は、スイスに本社を置くピクテ銀行が2008年に創設した国際写真賞『プリ・ピクテ』の最終候補者の作品を展示する巡回展の東京版。『プリ・ピクテ』は社会問題や環境問題に関わる写真家を紹介する写真賞で、最優秀賞の受賞者には10万スイスフランを授与する。6回目となる今回は「Disorder(混乱)」をテーマに据える。
会場では、今回の最優秀賞を受賞したフランスのヴァレリー・ベランをはじめ、8か国12人の作家による作品を公開。すでにフランス、イギリス、イタリア、ベルギー、スイスなどを巡回しており、東京での開催後はスペイン、アメリカでの開催も予定されている。なお最優秀賞の受賞者は、昨年にパリ市立近代美術館で行われた展示で、元国際連合事務総長のコフィー・アナンから発表された。
コフィー・アナンのコメント
我々の時代は「混乱」の時代と言っていいでしょう。そう、まさに人類の歴史の中で我々に解決できない問題などないと考えているこの瞬間のことです。しかし、新たな感染病や、地震、津波、干ばつが起こるたびに、私たちのその思い込みの脆さが露呈します。私たちの秩序に対する錯覚は日に日に打ち砕かれているのです。