ボブ・ディランのノーベル賞受賞講演の音源が公開 歌と文学の関係を語る

ボブ・ディランの『ノーベル賞』受賞講演の音源が『ノーベル賞』のオフィシャルYouTubeチャンネルで公開された。

昨年に『ノーベル文学賞』に選出されるも、12月10日に開催された授賞式を欠席していたボブ・ディラン。日本円の約1億円にあたる賞金800万スウェーデン・クローナを受けとるには受賞講演を行なうことが条件になっており、期限が6月10日に迫っていた。

公開された音源は現地時間の6月4日にアメリカ・ロサンゼルスで録音されたもの。講演は「賞を受けた時、自分の曲と文学にどんな関係があるのかわからなかった」との言葉で始まり、自身の楽曲と文学の関連性について探る内容になっている。

ディランはバディー・ホリーの音楽との出会いに触れながら、自身に強い影響を与えた文学作品としてハーマン・メルヴィルの『白鯨』、エーリヒ・マリア・レマルクの『西部戦線異状なし』、ホメロスの叙事詩『オデュッセイア』を挙げ、各作品を自身の視点で考察。

さらに「歌が人の心を動かしたなら、大事なのはそのことだけだ。私は歌の意味を知る必要はない。全てを曲に込めている」と語ったほか、「歌は歌われるためにあり、読まれるためではないという点で文学とは異なる。歌詞はページの上で読まれるのではなく、歌われることを意図しているように、シェイクスピアの戯曲に書かれた言葉はステージで演じられるためにある。コンサートであれ、レコードであれ、最近の人々が音楽を聴く方法であれ、意図された形で歌詞を聴いてみてほしいと」と締めくくっている。

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