日本で生きるクルド人青年の青春と「日常」を捉えた『東京クルド』7月公開

映画『東京クルド』が7月10日から東京・渋谷のシアター・イメージフォーラム、大阪・第七藝術劇場ほか全国で順次公開される。

同作は、難民認定率が1%に満たない日本で難民申請を続けるトルコ国籍のクルド人・18歳のオザンと19歳のラマザンを5年以上にわたって取材したドキュメンタリー。故郷での迫害を逃れて小学生の頃に日本に渡るも、住民票も無く、自由に移動することも働くこともできず、社会の無理解によって教育の機会を奪われた「不法滞在者」である2人の青春と「日常」が映し出される。

監督を務めたのは『村本大輔はなぜテレビから消えたのか?』などの日向史有。『東京クルド』の短編版『TOKYO KURDS/東京クルド』で『Tokyo Docs ショートドキュメンタリー・ショーケース』優秀賞、テレビ版で『第34回 ATP賞テレビグランプリ』奨励賞を受賞した。

今回の発表とあわせてメインビジュアルと場面写真が公開。メインビジュアルには、「夢みてしまった。絶望の国で――」というコピーが添えられている。

日向史有監督のコメント

2021年、入管法「改正」案が閣議決定され、審議の末に成立は見送りとなった。しかし私には、今も日本が難民を排除する方向に向かっているとしか思えない。この原稿を書いている今、ニュースでは収容中に死亡したスリランカ人女性ウィシュマ・サンダマリさんの続報が伝えられている。だが、なぜ彼女が亡くならねばならなかったのかについては、未だ明らかにされていない。今回の「改正」案が見送られたからといって、この映画に出演してくれた人たちの置かれている過酷な状況は、何ひとつ変わらない。
今回の映画公開にいたるまでには約5年かかった。少しでも多くの人に、日本で生きるクルド人について知ってもらいたいと思っている。

作品情報

『東京クルド』

2021年7月10日(土)からシアター・イメージフォーラム、第七藝術劇場ほか全国で順次公開 監督:日向史有 上映時間:103分 配給:東風
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