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「ちゃんみな」の凄さとは?ライブとTeddyLoidらの証言から解く

ちゃんみな
テキスト
柴那典
編集:矢島由佳子
2017/04/04
「ちゃんみな」の凄さとは?ライブとTeddyLoidらの証言から解く

「JKラッパー」「練馬のビヨンセ」という愛称からは想像つかないほどの本物感

3月にデビューアルバム『未成年』をリリースし、18歳らしからぬ高いスキルで注目を集めているラッパー / シンガー、ちゃんみな。彼女の初ワンマンライブ『ちゃんみな 1st Live 未成年 ~To be QueeN~』を観た。そこで彼女が見せてくれたのは、予想通りの堂々としたパフォーマンス、そして「練馬のビヨンセ」という愛称からは意外に思えるほど洗練されたそのセンスだった。月並みな言い方だけれど、ホンモノだと思った。

『BAZOOKA!!! 高校生ラップ選手権』をきっかけに注目を集め、地上波のバラエティー番組への出演を経て「JKラッパー」として人気を博していたちゃんみな。けれど、そのうちあっという間にその枠組みを超えた存在になる気がする。ヒップホップというジャンルにもとどまらない、アーティストとして、エンターテイナーとしての才覚が広まっていく予感がする。

ちゃんみな『未成年』
ちゃんみな『未成年』(Amazonで見る

TeddyLoid、MY FIRST STORY、MIYAVIに、ちゃんみなの魅力を聞いた

僕がちゃんみなを知ったのは、DAOKO“ダイスキ with TeddyLoid”へのアンサーソングとして作られたTeddyLoid“ダイキライ feat. ちゃんみな”がきっかけ。声の持つパワフルな表現力、ひと目見たら目を離せない存在感が気になった。

その後“未成年 Feat. めっし”や“Princess”を聴いてハマっていった。

実際、昨年から彼女の名はミュージシャンたちの中にも広まっていったようだ。TeddyLoidにメールインタビューを行ったところ、ちゃんみなに惹かれた理由についてこうコメントしている。

『BAZOOKA!!! 高校生RAP選手権』にて、フリースタイルバトルの名勝負が衝撃的でした。リアルなリリックの中に、しっかりとビートにハマったフロウ、音楽的なアプローチが素晴らしかったのです。彼女の声を聴いた瞬間に、「これは音源でも絶対にカッコいい物が作れそう」と思い、自分の作品にオファーしました。

日本語・英語・韓国語という3か国語を自由自在に使ったワールドクオリティーのラップと、ダンサーという経歴を生かしたライブパフォーマンスには圧倒されます。メジャーデビューアルバム『未成年』ではシンガーとしての実力も発揮していて、進化し続ける存在。これからも様々な世界を魅せてくれるのでしょう。練馬のビヨンセが今、世界に羽ばたく。
TeddyLoid

TeddyLoid
TeddyLoid

さらに、交流のあるMY FIRST STORYのHiro、デビュー15周年を記念した対バンライブで共演を予定しているMIYAVIは、ちゃんみなの魅力についてそれぞれこうコメントしている。

次世代の女王の様なオーラ。
神から貰った才能を努力で開花させている。
Hiro(MY FIRST STORY)

Hiro(MY FIRST STORY)
Hiro(MY FIRST STORY)

日本の女性は、世界の宝です。
嚙みつけ、ちゃんみな!
MIYAVI

MIYAVI
MIYAVI

自己プロデュースするステージは、音楽ライブの枠を超えたアート&エンターテイメントな空間

この日の代官山UNITは、今の彼女に向けられている期待と注目を象徴するような空気が渦巻いていた。客席の後ろの方には、おそらく業界関係者らしき大人たちが詰めかけている。その一方、満員のオーディエンスのほとんどは、開場前から入場列に並び、前方にぎっしり押し寄せた10代らしき若い女の子。メイクをばっちりキメた子も多い。途中のMCでは、ちゃんみながオーディエンスにマイクを渡して質問受付タイムを設けていたのだが、そこでも「使ってる口紅のブランドは?」みたいなフランクな同世代目線の声が多かった。

そして、ライブ全般を通して印象的だったのは、単なるラッパー / シンガーとしてのパフォーマンスだけではなく、映像やダンスやビジュアルも含めたステージ全体の演出を通して、ちゃんみなの持つアーティスト性を伝えるものになっていたこと。

オープニングは「昔々、あるところに、世界一マイクロフォンが似合うプリンセスがいました」という童話のようなアニメーションの演出から始まる。ステージ中央には玉座が置かれ、1曲目の“FXXKER”はそこに座って歌い始める。その脇を六人の男女ダンサーが固め、ステージからはド派手なレーザーが放たれる。迫力ある声で歌い上げるちゃんみな、そして楽曲のストーリーを表現する切れ味鋭いダンスに目が奪われる。

圧巻だったのは中盤。“FXXKER”のミュージックビデオにも出演する、黒い口紅をひき中性的な装いをしたダンサー二人が和装姿でステージに上がる。

二人が、DAOKO“ダイスキ Feat. TeddyLoid”をリミックスした電子音のビートに乗せて扇子を振りながら踊っているところに、花魁姿となったちゃんみなが登場。背景には都心の夜景を映した映像が映る。そして、“ダイキライ feat. ちゃんみな”へとつなげていく。このあたりの演出も、ちゃんみな本人のアイデアによるものらしい。かなり刺激的なパフォーマンスだ。

後半も、直筆の歌詞を映し出し感傷的に歌い上げた“She's Gone”、オーディエンスをまじえた大合唱となった“LADY”など、シンガーとしてのポテンシャルを見せつけるような楽曲が続く。全員がTシャツに着替え笑顔で披露した“UR like ME”まで含め、初ワンマンとは思えない完成度のステージだった。

3歳から音楽を志し、日本語・英語・韓国語をあやつるトリリンガルの彼女。J-POPとK-POPの両方を当たり前にルーツに持つ世代のアーティストとして、本格派の才能がいよいよ登場してきたのだと思う。

リリース情報

ちゃんみな『未成年』
ちゃんみな
『未成年』(CD)

2017年3月8日(水)発売
価格:2,484円(税込)
VICL-64723

1. 未成年 Feat. めっし(NEW MIX)
2. FXXKER
3. BEST BOY FRIEND
4. She's Gone
5. LADY
6. ナニモコワクナイ
7. Princess(NEW MIX)
8. Wonderland
10. UR like ME
11. ダイキライ Feat. ちゃんみな / TeddyLoid(ボーナストラック)

イベント情報

CINRA×Eggs presents 『exPoP!!!!! volume96』

2017年4月27日(木)
会場:東京都 渋谷 TSUTAYA O-nest

出演:
ちゃんみな
JABBA DA HUTT FOOTBALL CLUB
and more
料金:無料(2ドリンク別)

プロフィール

ちゃんみな
ちゃんみな

父親が日本人、母親が韓国人の韓国生まれ。日本語、韓国語、英語を話すトリリンガルJKラッパー/シンガー。6歳までは日本、韓国、アメリカを行き来しながらピアノやバレエを習う。小学校より東京で育ち、HIP HOP、JAZZ、GIRLSなどのダンスも始め、振り付けなども担当する程の才能を発揮。そして中学生で歌を始め、高校生になってから作曲とラップを始める。『BAZOOKA!!! 高校生RAP選手権』の第9回大会に出場し、類いまれなるラップスキルと、観客を魅了するキャラクターで瞬く間に注目を集める。その後、唯一無二のラップとキャラクターが業界でも話題となり、全国ネットのテレビ番組に多数出演。2017年2月に配信リリースした『LADY』は、iTunes HIP HOPチャート1位を獲得。さらに、MV“FXXKER”は公開1か月弱でYou tube再生回数を100万回を突破!3月8日に1stアルバム『未成年』を発売、itunesでは総合3位にチャートイン。

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一聴・一見すると繊細に織られたアンサンブルに柔和な印象を抱く。が、極太のベースがリズムとメロディの両方を引っ張っていく様は超アグレッシヴでもある。観客も含めて会場に漂う空気は一貫して緩やかなものでありながら、なによりも3音の鋭い合気道を存分に楽しめるライブ映像だ。ビルドアップした低音に歌心を置くスタイルはまさに今だし、音の余白も心地いい。ポップとエッジィの両極をあくまで愛嬌たっぷりに鳴らす台湾出身の3ピースバンド、その魅力を1カット1カットが十二分に伝えている。(矢島大地)

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